吃音が長引く本当の理由|言いたいことを飲み込んできた体へ|福岡市・常若整骨院

結論から言うと、大人の吃音が長引く背景には、声だけでなく「全身の過緊張パターン」が深く根づいているケースが多くあります。

原因は発声の技術だけではありません。長年かけて蓄積した体の緊張、感情を抑圧してきた習慣、自律神経の過活動——これらが複合的に絡まって、言葉が体の中で詰まる状態をつくっています。この記事は、吃音を「発声の問題」として対処してきたけれど変化を感じにくかった方、あるいはスピーチセラピーや呼吸法を試しても今一つ根本から変わらないと感じている方に向けて書いています。整体という立場から、体全体の緊張をゆるめ、自律神経の働きを整えやすい土台をつくるためにできることをお伝えします。

なぜ吃音は長引くのか

吃音が長引く方には、体の緊張が慢性的に抜けていないケースが多くあります。

「歌っているときは詰まらない」「一人でいるときは普通に話せる」——吃音を経験している方からよく聞くこの言葉には、大切なヒントが詰まっています。歌のときはメロディーに乗って体全体がゆるむため、声が自然に出やすくなります。一人のときは、見られているという緊張がない。逆に言えば、体が固まった状態のときに言葉は詰まりやすい。

現代の研究では、発達性吃音には神経学的な背景があることが確認されています。言語発話のタイミングを調整する神経回路に差異があり、九州大学の研究グループも吃音のある人の言語処理領域の活動パターンに特徴があることを報告しています。

しかし注目したいのは、「同じ神経学的背景を持っていても、症状の出やすい時とそうでない時がある」という事実です。疲れているとき、緊張した場面、重要な発表の前——こういうタイミングで症状が強くなる方がほとんどです。これは体の緊張状態が、発話に直接影響を与えていることを示しています。

喉、横隔膜、舌根、肩、首、顎——これらはすべて発声に関わる筋肉です。全身の過緊張がここにも伝わり、声より先に体が固まります。さらに、発話に緊張が伴うようになると「また詰まるんじゃないか」という予期不安が生まれます。その不安が交感神経を刺激して体をさらに固め、また症状が出る——この悪循環が定着すると、体は吃音を「デフォルトの状態」として覚えてしまいます。長引く吃音の背後には、この不安と緊張の自己強化サイクルがあります。

吃音が長引く人の特徴

吃音に長年悩んでいる方を見ていると、いくつかの共通したパターンが見えてきます。

一つ目は、「言いたいことを飲み込む習慣」がある方です。また詰まったら恥ずかしい、相手に迷惑をかけたくない、話すのに時間がかかって申し訳ない——こうした気遣いから、言いたいことを言わずに済ませる選択をとり続けてきた方が多いです。吃音があることで自然と発言の機会を減らし、言いたいことを内側に溜め込む習慣が体に根づいていきます。

二つ目は、「完璧に話さなければ」という強い意識を持つ方です。つまらないようにしたい、笑われたくない、詰まったところを見られたくない——そうした意識が体に「準備姿勢」をつくります。発話の前から体が構え、喉や肩に力が入った状態で言葉を出そうとするため、詰まりが起きやすくなります。

三つ目は、ストレスが多い環境・役割に置かれている方です。大事な仕事を担っている、家族のために動き続けている、誰かのケアをする立場にある——こうした方は日常的に交感神経への負荷が高く、体の緊張が抜ける時間が少ないです。症状が悪化するタイミングが、職場環境の変化や育児・介護の負担が増えた時期と重なるケースがよく見られます。

これらはいずれも「性格の問題」ではありません。体が長年の緊張パターンを覚えてしまった結果です。

吃音と整体の関係

整体でできること、できないことを、はじめにはっきりお伝えします。

整体は医療行為ではありません。言語聴覚士や医師による専門的な支援が吃音の主軸であり、整体はその補完的な役割です。発話パターンを直接変えるトレーニング(フルエンシーシェーピング、吃音修正法、認知行動療法など)は、整体の領域ではカバーできません。

整体ができることは、「体の過緊張をゆるめ、自律神経の働きを整えやすい土台をつくること」です。

喉の周辺だけでなく、首、肩、胸郭、横隔膜、腹部——これらの緊張が全身でどのようにつながっているかを診ながら、力が抜けていく方向へ施術を進めます。体の力が抜けると、発声の起点となる呼吸が深くなりやすく、喉への無駄な力が入りにくくなります。すぐに症状がなくなるわけではありませんが、「声が出やすい体の状態をつくる」という意味では、補完的に役立つ場合があります。

もう一つ、吃音に悩む方の多くが、強いストレスや感情の抑圧を日常的に抱えています。「言えない言葉が体に蓄積する」という言い方は比喩的ですが、実態を捉えています。ストレスは交感神経を優位にし、全身の筋肉に緊張をもたらします。この緊張が発声器官にまで及ぶことは珍しくありません。カウンセリングと施術を組み合わせながら、「言いたいことを言える状態」に近づけていく——これが常若整骨院での関わり方です。

福岡市で整体を探す方が知っておくべきこと

整体院を選ぶ前に確認しておいてほしいことが2点あります。

まず、言語聴覚士への相談を先に検討することを勧めます。吃音の専門的サポートを担うのは言語聴覚士です。福岡市内にも吃音専門の言語聴覚士が在籍するクリニックや医療機関があります。発話パターンを直接整える専門的な訓練は、整体では代替できません。

次に、「体の緊張が症状に関係している」と感じている場合、整体との組み合わせが補完として有効な場合があります。発話訓練だけでなく、体の状態を整えながら進めると変化が出やすくなる方もいます。

整体院を選ぶ際は、「吃音を必ず変える」と断言するところよりも、「体の状態を診ながら、できることとできないことを丁寧に伝えてくれる」院を選ぶことを勧めます。吃音は複雑な症状であり、一つのアプローチで全員に同じ結果が出るものではありません。福岡市内には整体と言語聴覚士の両方が連携して対応している機関もあります。自分に合ったアプローチを選ぶために、まず相談してみることが大切です。

常若整骨院の考え方

常若整骨院では、吃音を「声だけの問題」としてではなく、「体全体の緊張パターンの問題」として捉えています。

初回のカウンセリングでは、いつから症状があるか、どんな場面で出やすいか、日常のストレスや感情のパターン、睡眠や食事の状態、体のどこに力が入りやすいかを丁寧に聞きます。そこで見えてくるのは、吃音という症状の手前にある「その人の体と生活の緊張ぐせ」です。

施術では、首・肩・胸郭・横隔膜・腹部を中心に、力が抜けやすい状態へと整えます。施術後に「呼吸が深くなった」「喉が軽い感じがする」とおっしゃる方は多いです。症状の変化は一人ひとり異なりますが、体が楽になることで日常の緊張ぐせが少しずつ変わっていく方もいます。

セルフケアの指導も並行して行います。どんな場面で体が固まりやすいか、その場でできる力の抜き方、呼吸の使い方、生活リズムの整え方——これらを渡すことで、施術の時間以外でも変化が続きやすくなります。

「早く来なくていいようにする」のが施術の目標です。依存ではなく、自分で整えられる状態へ。整体はそのきっかけになれると考えています。

東洋医学から見た吃音

東洋医学では、声や言葉の発生は五臓の働きと深く結びついていると考えます。吃音に関係する臓は主に「心(しん)」「肝(かん)」「腎(じん)」の三つです。

「心」とは、東洋医学で言う精神・意識・感情をつかさどる働きを指します。西洋医学の心臓そのものとは少し異なり、思考、言語、気持ちの安定を担うとされています。心の働きが安定していると、言葉は落ち着いて出てきます。心が揺れている状態——驚き、緊張、不安、興奮——のときに、声は詰まりやすくなります。発話への恐れや予期不安が慢性化すると、心への負担が積み重なっていきます。

「肝」は、体と感情のエネルギーの流れ全体を調整する役割を持っています。東洋医学で肝は「疏泄(そせつ)」という機能を持ち、気をスムーズに巡らせる役割を果たします。ストレスや感情の抑圧を受けると、この疏泄が乱れて気の流れが滞ります。声が詰まる、言いたいことが飲み込まれる、発話の前に体がぐっと固まる——これらは肝の気滞として現れやすいパターンです。「言いたいことを言えない」という長年の習慣は、肝に蓄積していきます。

「腎」は、生命の根本エネルギー(腎精)を蓄える臓です。声の力と深い関係があり、慢性的な疲労や長年の消耗が続くと腎が弱まり、声そのものの力が落ちることがあります。また腎は「恐れ・怯え」の感情と対応しています。「またどうせ詰まる」「人に笑われる」という慢性的な恐れが腎を消耗させ、声の力をさらに弱めるという悪循環を生みます。

吃音が長引いている方の多くは、この三臓——心の揺れ、肝の気滞、腎の消耗——が複合的に絡み合っています。どれか一つだけを整えるよりも、三つをセットで整えていく方向が、体の深部から変化しやすいと考えています。

関連するツボとして、次のものが参考になります。

廉泉(れんせん)は、あごの先端とのどぼとけの中間にあるくぼみです。声や発声に関わるツボで、指でやさしく押さえながら深呼吸すると、喉の緊張がゆるみやすくなります。発話の前に活用すると使いやすいです。

内関(ないかん)は、手首の内側、手首のしわから指3本分ひじ側にあります。心を落ち着かせ、緊張を和らげる働きがあります。緊張しそうな場面の前に、ゆっくり深呼吸しながら軽く刺激するのがおすすめです。

太衝(たいしょう)は、足の甲の、親指と人差し指の骨が交わるくぼみです。肝の気の流れを整えるツボで、気づかいやストレスで体が固まると感じたときに刺激すると、力が抜けやすくなります。

照海(しょうかい)は、内くるぶしの真下のくぼみにあります。腎の働きを補うツボで、慢性的な緊張や疲弊感がある方に合いやすいとされています。

自律神経と吃音の関係

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをするシステムです。アクセルにあたる交感神経が優位なとき、体は「戦うか逃げるか」の状態になります。心拍が上がり、筋肉が固まり、呼吸が浅くなります。

吃音が出やすい場面——発表、電話、面接、会話の流れが速い場面——は、ほぼ例外なく交感神経が強く働いているときです。体が緊張状態にあると、声帯周辺の筋肉にも過剰な力が入り、喉の開きが狭くなります。そこへ呼吸の浅さが加わると、声が外に出てくる前に詰まりやすくなります。

大人の吃音が慢性化している方では、この高緊張モードが日常の基準値になっていることが多いです。特別に緊張していないはずなのに詰まる場面も、体の基準がつねにアクセル寄りになっているために起きています。

夏の暑さは、体温調節のために交感神経をより活発にさせます。夏になると吃音の症状が増える方がいるのは、この熱による交感神経の過活動が発話の緊張を増しやすいためです。冷房の効いた室内と屋外を行き来する環境では、体温調節の負担が続き、慢性的な緊張が積み重なりやすいです。水分不足が重なると、声帯周辺の乾燥と筋緊張が増し、さらに詰まりやすくなります。

整体での施術は、このアクセルの過緊張をゆるめ、ブレーキ側(副交感神経)が適度に働ける状態へと導くことを目指しています。施術後に「なんとなく話しやすい感じがした」という方がいるのは、この自律神経のバランスが整いやすくなるためだと考えています。

吃音が生活全体に与える影響

吃音がある方の多くは、声の詰まりそのもの以上に、「吃音があることで生活の選択が狭まっていく」という二重の苦しさを抱えています。

話しやすい場面だけを選ぶようになります。電話を避けるために折り返しの連絡を遅らせたり、大事な会議での発言を控えたり、友人との会話で本当に伝えたいことを省いて短く済ませたりする。一つひとつは小さな選択ですが、積み重なっていくと「自分は思っていることの半分も伝えられていない」という感覚になります。これが、吃音を抱える方の生活の中にある見えにくい消耗です。

また、「人からどう見られているか」を常に意識するために、体に余計な力が入り続けます。話していない場面でも、「次に話す場面でまた詰まるかもしれない」という警戒が取れません。体がつねに発話に備えた緊張状態を維持しているため、普段の会話や日常の場面でも体が休めません。これが慢性的な疲弊につながります。

東洋医学の視点では、このような状態は「肝の疏泄が慢性的に乱れた状態」と捉えます。言いたいことを出せずに留め続けることで、体のエネルギーの流れが滞り、全身の緊張が解けにくくなります。体の緊張がゆるむと、こうした生活の縮みが少しずつ変わってくることがあります。「声が出やすくなった」よりも先に、「なんとなく以前より楽に話せるようになった」という感覚を持つ方もいます。

実際に多いケース

吃音に悩んで来られる方には、いくつかの共通したパターンがあります。

一つ目は、「緊張した場面でのみ出る」から「いつでも出る」に変わってきたというパターンです。最初は大人数の前や大切な場面だけに詰まりが出ていたのが、いつの間にか日常会話でも出るようになる。この変化の背景には、予期不安の慢性化があります。発話の前から体が構え、声より先に筋肉が固まっている状態です。この方の体を診ると、首から肩・胸郭にかけて慢性的な緊張があり、呼吸の深さも失われていることが多いです。

二つ目は、「気にしなければいい」と言われ続けてきたというパターンです。これは体験していない人には理解しにくいのですが、「気にしない」は意志で実行できるものではありません。体が緊張パターンを覚えてしまった後は、考え方を変えるだけでは追いつかないのです。整体の立場から言えば、「体を先にゆるめることで、結果的に気にしにくくなる」という順番があります。頭で考えるより、体の状態を変えることが先です。

三つ目は、仕事や環境が変わるたびに悪化するというパターンです。転職、部署異動、役職が上がる——環境の変化は交感神経への負荷を高め、体全体の緊張を上げます。もともと吃音のある方にとって、この緊張の上乗せは症状の悪化として現れやすいです。症状が出てから対処するよりも、緊張が積み重なりにくい体の状態を日常から維持しておく方が、結果として変化しにくくなります。

3人の事例

事例1:職場での発表前に症状が強まった30代男性

週に一度の会議での発表が憂鬱でした。前日の夜から眠れず、当日の朝から喉が固まる感覚があり、発表の場面で言葉が詰まることが続いていました。仕事のストレスが多く、帰宅後もなかなか気持ちの切り替えができない状態が続いていました。

施術では、首から胸郭にかけての慢性的な緊張と横隔膜の硬さを中心にゆるめていきました。並行して、発表前にできる呼吸の整え方——廉泉を軽く押さえながらゆっくり3回深呼吸する——をお伝えしました。施術後に「喉が開いた感じがする」とおっしゃいました。数回の施術を経て、「発表が楽になってきた」「前日から体が固まりにくくなった」という変化が出てきました。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例2:育児ストレスで症状が再燃した30代女性

子どもの頃から吃音があり、大人になってからはほとんど気にならなくなっていました。第一子を出産して復職した後、職場での電話対応や会議で症状が再燃しました。育児と仕事の両立で体がつねに張りつめており、眠れても疲れが取れない状態でした。

話を聞いていくと、育児中の孤独感と「完璧なお母さんでいなければ」という強いプレッシャーも影響していることが見えてきました。施術では体の緊張をゆるめながら、感情を溜め込まずに小出しにすることの大切さをお伝えしました。「話しながら体が楽になってきた」「声に力が戻ってきた感じがする」という変化がありました。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例3:どこに行っても「気にしすぎ」で終わってきた40代男性

10代から吃音があり、言語聴覚士のもとでのトレーニング、自己啓発セミナー、呼吸法のレッスンなど、さまざまなことを試してきました。それぞれ一時的に楽になる感覚はあっても、根本から変わった実感がないまま40代になっていました。「体の緊張から整えるという視点で関わってもらえたことがなかった」とおっしゃっていました。

初回のカウンセリングで、長年の「言えなかった言葉」「見られることへの恐れ」「自分を評価できない感覚」が蓄積していることが見えてきました。施術と並行してその感情に丁寧に触れていくことで、「肩がおりた感じがする」「体が温かくなった」と言われました。「症状の回数は変わっていないかもしれないけれど、詰まっても動揺しなくなった」という変化も出てきました。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

自宅でできるセルフケア

体の緊張をゆるめるためにできることを、いくつかお伝えします。特別な道具は必要ありません。

あくびのような大きな口開けを習慣にします。口を大きく開けて喉の奥を広げながらゆっくり息を吸い、「はぁー」と脱力しながら吐きます。これを3回。声帯周辺と顎の力が抜けやすくなります。

首を温めることも大切です。首の後ろが冷えていると、喉周辺の緊張が取れにくくなります。夏でも冷房の中では首を薄い布で覆い、夜は首を温めてから眠るだけで朝の体の状態が変わります。

腹式呼吸を1日3回行います。お腹が膨らむように鼻から吸い、口からゆっくり吐く。緊張しそうな場面の前に3回だけでも行うと、交感神経の過活動が少しやわらぎます。

廉泉を使います。あごの先端とのどぼとけの中間のくぼみを、親指でやさしく1〜2分押しながら深呼吸するだけ。発声前の準備として使い方を覚えておくと役立ちます。

眠る前のスマホをやめます。スマホの光刺激は交感神経を活発にし、体の緊張を維持してしまいます。眠る30分前から画面を見ない習慣が、翌朝の体の柔らかさを変えます。

「7割話せれば十分」という感覚を体に教えていきます。吃音のある方は「完璧に話さなければ」という意識が強い傾向があります。この7割感覚は、意志で実行するのではなく体の緊張がゆるんでくると自然に出てくるものです。焦らず、じっくり積み重ねていけることです。

医療機関との連携について

吃音の専門的なサポートは、まず医療機関や言語聴覚士への相談から始めることを勧めます。福岡市内では、耳鼻咽喉科・心療内科・発達障害専門外来・言語聴覚士が在籍する医療機関が複数あります。

言語聴覚士によるフルエンシーシェーピングや認知行動療法は、整体では代替できません。これらの専門的なアプローチを受けながら、体の緊張をゆるめるサポートとして整体を組み合わせる——この役割分担が、変化を出しやすくする場合があります。

次のような場合は、整体を受ける前にまず医療機関を受診してください。以前は普通に話せていたのに急に話せなくなった場合、強い麻痺感覚・頭痛・視力の変化を伴う場合、感情の急激な変動(強いうつ状態・強い不安・意欲の著しい低下)がある場合です。これらは別の原因が関係している可能性があり、整体は医療行為ではありません。

また、「吃音が強くて日常生活に支障が出ている」と感じる場合、一人で抱え込まずに専門家への相談を先に進めてください。整体はその後の補完として関わる立場です。

FAQ

Q1. 吃音は整体で変わりますか?

整体そのものが吃音を解消するというものではありません。ただ、体の過緊張をゆるめ自律神経の働きを整えやすい土台をつくることで、発声しやすい体の状態に近づく場合があります。言語聴覚士や医師の専門的なサポートと組み合わせることで、補完的な変化が出やすくなる方がいます。

Q2. 大人になっても吃音は変わりますか?

変わる方はいます。ただ、症状が完全になくなるという保証はできません。大切なのは、症状をなくすことだけに執着するより、「症状があっても動揺しにくくなる体と心の状態をつくること」という方向で関わることです。その意味での変化は、大人になってからでも起きます。

Q3. 子どもの頃からあります。体の問題なのですか?

発達性吃音には神経学的な背景があることがわかっています。「体だけの問題」というわけではありませんが、「体の緊張が症状の出やすさに影響している」という側面は確実にあります。整体では神経学的な背景そのものに関わることはできませんが、体の過緊張をゆるめることで症状の出やすさが変わる場合があります。

Q4. 歌うときは詰まらないのはなぜですか?

メロディーに乗ることで体全体の緊張がゆるみ、声が流れやすくなります。歌は「声を出す」という行為に構えが入りにくい状態をつくります。逆に特定の音や場面で「うまく話さなければ」という意識が強いときは、体が固まって声が詰まりやすくなります。

Q5. 緊張した場面でのみ出るのですが、整体は関係ありますか?

はい、関係があります。緊張した場面のみ出る場合も、体の基礎的な緊張レベルが高い方が多いです。整体では日常の体の緊張ぐせを整えることで、緊張場面での上乗せが起きにくくなる体の状態をつくる方向で関わります。

Q6. 何回くらいの施術が必要ですか?

一人ひとりの状態によって異なります。体の緊張のパターンや生活習慣、日常のストレスの量、これまでの不調の経緯によって変わります。まずは3〜5回受けてみながら、体の変化を確認することを勧めています。

Q7. 病院に行くべきか、整体に行くべきか迷っています。

まず医療機関(耳鼻咽喉科・言語聴覚士・心療内科)への相談を先に行うことを勧めます。整体はその補完として関わる立場です。「どちらか一方」ではなく「組み合わせる」という発想が、変化を出しやすくする場合があります。

Q8. 電話での会話でひどくなります。なぜですか?

電話は相手の表情が見えず、予測できない質問が来るため脳への負荷が高くなります。受話器を持つ緊張で体全体が固まりやすく、「うまく話せなかったらどうしよう」という予期不安が発話の前から体を固めます。電話前の腹式呼吸と廉泉への軽い刺激が、こうした場面では役立ちやすいです。

Q9. 吃音は遺伝しますか?

研究では遺伝的な関与が確認されています。ただ、遺伝的背景があるからといって必ず症状が出るわけではなく、環境・ストレス・体の状態が大きく関係します。「遺伝だから変わらない」ではなく、「体と生活の状態を整えることで変化しやすくなる余地がある」という考え方が大切です。

Q10. 仕事で吃音がバレることが怖くて相談できません。

多くの方が同じように感じています。吃音は外見から目立ちにくい不調のため、人に言えない・分かってもらえないと抱え込みやすいです。常若整骨院では、初回のカウンセリングを通じてその方の体と状況をまず聞くことから始めます。「どもることをなくす」よりも「どもっても話しやすい状態をつくる」という方向で、できることをお伝えします。

Q11. 夏に症状が悪化します。季節と関係ありますか?

関係があります。夏の暑さは体温調節のために交感神経を活発にさせ、体全体の緊張を高めます。冷房と屋外の温度差による自律神経の揺れも加わります。吃音の症状が夏に強くなる方は、体の基礎的な緊張管理を夏前から整えておくことで、悪化しにくくなる場合があります。

Q12. 話すことをなるべく避けるようになってきました。それでいいですか?

避けることで一時的に楽になることはあります。ただ長期的には、発話の機会を減らすほど発話への恐れが維持されやすくなります。「避けない」ことが目標というより、「避けなくてもいい体の状態をつくること」が先です。体の緊張を整えながら、少しずつ発話への構えをゆるめていく方向が変化につながりやすいです。

Q13. 整体の施術で首や喉に触れますか?

直接喉に触れることはありません。首周辺の筋肉、肩、胸郭、横隔膜といった部位の緊張をゆるめながら、間接的に発声に関わる部位の状態を整えていきます。施術前に不安な点があればお伝えいただければ、内容をご相談の上で進めます。

Q14. ストレスがなければ吃音は出にくいですか?

ストレスが少ない状態では症状が出にくい方が多いです。ただ、「ストレスをゼロにする」のは現実的ではありません。「ストレスがあっても体の緊張が積み重なりにくい状態をつくる」ことが、実践的な方向です。体の土台を整えておくことで、ストレスへの耐性が上がりやすくなります。

まとめ

福岡市で吃音に長年悩んでいる方へ。

言語療法を試したけれど体の緊張はどうにもならない。病院では異常なしと言われたけれど、症状は続いている。話すたびに体が固まる感覚を、ずっと抱えてきた——そんな方がこの記事を読んでいてくれているかもしれません。

吃音はその人の能力や意志の問題ではありません。声が詰まるのは体が固まっているからで、体が固まるのは長年の緊張と感情の蓄積があるからです。「もっと頑張れば話せる」という方向ではなく、「体の力を抜くことから始める」という方向へ、少しずつ向かえることが変化のきっかけになります。

一人で抱え込まず、まず体の状態を知るところから始めてみてください。常若整骨院では、発声の問題ではなく体全体の状態を見ながら、できることをお伝えします。あなたのペースで、できることから。それだけで、体は変わりはじめます。

院長プロフィール

常若整骨院 院長 冨高誠治。整体・気功・東洋医学を軸に、施術歴20年。延べ25,000名の施術を通じ、吃音・自律神経の不調・慢性的な体の緊張に悩む方々と向き合ってきました。常若整骨院は福岡市早良区に位置し、カウンセリングと施術をセットで行うことで体の根本から変化しやすい状態をつくることを大切にしています。「早く来なくていいようにする」という姿勢で、一人ひとりの自立を目指しています。

※本記事の内容は東洋医学・整体の視点からの参考情報であり、医学的な診断・専門的医療の代替ではありません。症状が強い場合、急に悪化した場合は必ず医療機関を受診してください。