「やりたいこと」を始めると元気になる理由 〜 抑え込んだ気を解放し、心と体を整える 〜

「ずっと諦めていたことをやり出したら、なぜか体調が良くなった」

「昔好きだったことを再開したら、エネルギーが湧いてきた」

そんな経験はないでしょうか?

反対に、やりたいことを抑え込みすぎると、体調が悪くなったり、気持ちが沈んだりすることもあります。

これは偶然ではありません。

東洋医学では、「気(き)」というエネルギーがスムーズに流れていると、人は元気に過ごせると考えます。

しかし、やりたいことを我慢し続けると、「気」が滞り、体調や気分に影響を与えるのです。

では、なぜ「やりたいこと」を始めると元気になるのか?

そして、どうすれば「抑え込みすぎること」から解放され、心と体のバランスを整えられるのか?

東洋医学の視点から、一緒に考えていきましょう。


1. 「気」が滞ると、心と体にどんな影響が出るのか?

東洋医学では、「気(き)」は生命エネルギーとも呼ばれ、体の中を巡っています。

気がスムーズに流れていると、心も体も軽やかに動き、健康的に過ごせます。

しかし、やりたいことを抑え込んでしまうと、気の流れが滞り、心と体にさまざまな影響を及ぼします。

気の滞りが引き起こす影響

具体的な症状

エネルギー不足

何をするにもやる気が出ない、疲れやすい

気分の落ち込み

些細なことで落ち込む、感情が不安定になる

体の不調

頭痛、肩こり、胃腸の不調が出やすい

呼吸が浅くなる

息苦しさを感じる、リラックスできない

このように、気を抑え込みすぎると、心と体のバランスが崩れやすくなるのです。


2. やりたいことを始めると、なぜ元気になるのか?

「気」は、本来ならスムーズに流れるものです。

しかし、やりたいことを長期間抑え込んでしまうと、気の流れが停滞してしまいます。

例えば、水の流れをイメージしてみてください。

川の流れがスムーズなら、水はきれいで、勢いよく流れます。

しかし、途中でせき止められてしまうと、そこに淀みができてしまいます。

これと同じように、気も流れを止められると滞り、心と体の不調につながるのです。

しかし、一度流れを取り戻せば、エネルギーが巡り始め、元気を取り戻しやすくなります。

つまり、「やりたいことをやる」という行動は、滞っていた気をスムーズに流し、エネルギーを活性化させる効果があるのです。


3. 「肝(かん)」と「気」の関係 〜 自由な気の流れが大切 〜

東洋医学では、「気の流れ」をコントロールしているのは「肝(かん)」の働きです。

「肝」は、自律神経のバランスを整え、感情の流れをスムーズにする役割を持っています。

しかし、「肝の気」は「自由にのびのびと動くこと」で元気を保つ性質があります。

そのため、やりたいことを抑え込むと、肝の気が滞りやすくなり、気分の落ち込みや体調不良につながりやすくなるのです。

肝の気がスムーズなとき

肝の気が滞っているとき

やる気がある

何もやる気が起きない

気持ちが前向き

イライラしやすい

体が軽い

肩こり、頭痛が出やすい

つまり、「肝の気」をスムーズに流すことが、元気を取り戻すカギになります。


4. 「気」を流し、元気を取り戻すための方法

① やりたかったことを、少しずつ始める

長期間諦めていたことを急に全部やるのは難しいかもしれません。

しかし、「少しずつでもいいから、やってみる」ことが大切です。

例えば…

  • 昔好きだった趣味を5分だけやってみる
  • 書きたいことがあるなら、短い文章を書いてみる
  • 体を動かしたいなら、軽いストレッチから始める

小さな一歩でも、気の流れは確実に良くなっていきます。


② 体を動かして、気の巡りを良くする

やりたいことを始めるためにも、まずは体の気の巡りを良くしていきましょう。

  • 朝起きたら、軽く伸びをする
  • ゆっくり深呼吸をして、気を巡らせる
  • 歩く時間を増やし、体を動かす機会を作る

肝の気が流れることで、自然とやる気も出やすくなります。


③ ツボ押しで気の流れを整える

やる気が出ない、気持ちが沈みがち…そんなときは、ツボ押しも効果的です。

  • 太衝(たいしょう):足の親指と人差し指の間のくぼみ → 肝の気を流し、気持ちをスッキリさせる
  • 合谷(ごうこく):手の甲の親指と人差し指の間 → 気の滞りを解消し、気持ちを落ち着ける

1日3回、ゆっくり押してみましょう。


5. まとめ 〜 やりたいことをやることが、心と体を元気にする

「やりたいこと」を始めると、体の中で滞っていた気が流れ出し、エネルギーが活性化します。

反対に、やりたいことを抑え込みすぎると、気の巡りが滞り、心と体に不調が現れやすくなります。

  • 少しずつでもやりたかったことを始める
  • 体を動かして、気の巡りを良くする
  • ツボ押しで気の流れを整える

気の流れが良くなると、自然と心も体も軽くなっていきます。

焦らず、自分のペースで、少しずつ気を巡らせていきましょう。