胃アトニーが繰り返す本当の理由|福岡市・常若整骨院で自律神経と体質から整える

結論から言うと、胃アトニーが長引く方には、胃の筋肉だけでなく、体全体の「動かす力・温める力」が消耗しているケースがほとんどです。胃の薬や消化促進剤を続けていても変わらない場合、根底に体質的な消耗が積み重なっていることが多く、そこに働きかけないかぎり同じ状態が繰り返されます。整体でできることは、自律神経の過緊張をゆるめ、消化器が働きやすい体の状態を整えるサポートです。この記事は、機能性ディスペプシアや胃アトニーと診断されたが症状が変わらない方、食後の不快感と疲れやすさが毎日続いている方に向けて書いています。

胃アトニーとは何か

胃アトニーとは、胃の平滑筋(消化管の壁を作る筋肉)の緊張が低下し、胃の蠕動運動(食物を腸へ送り出す波打つような動き)が弱まった状態です。かつては「胃アトニー」「胃下垂」「神経性胃炎」などと個別に呼ばれていましたが、現在は「機能性ディスペプシア(FD)」という診断名で統合されることが増えています。

症状の中心は「食後の長引く胃もたれ・膨満感・吐き気・食欲不振」です。食べた後にいつまでも食物が胃の中に残っている感覚、食事量を減らしても不快感が取れない、夕方になっても朝食が消化されていない感じ、そういった状態が長く続きます。

大切なのは、胃カメラなど検査で「異常なし」と言われていても、この不快感は本物だということです。胃の動きは検査でうつりにくく、症状があっても画像に写らないことがよくあります。

なぜ胃アトニーは長引くのか

胃アトニーが長引く方には、体の緊張が抜けていないケースが多くあります。

胃の蠕動運動を主に司るのは、自律神経のうち「副交感神経」です。副交感神経は、体がゆったりとくつろいでいるときに活発に働き、消化管に「動いていい」という命令を届けます。これに対して「交感神経」は、緊張やストレスの場面でアクセルを踏むように活発になり、消化の命令を後回しにします。

現代の生活では、仕事のプレッシャー・人間関係の緊張・夜のスマホ・睡眠不足・不規則な食事など、交感神経を優位にし続ける要因が重なります。その状態が慢性化すると、食事をとっても「消化のスイッチ」がうまく入らなくなります。胃が本来持っている動く力が、体全体の緊張の中で封じられてしまうイメージです。

さらに注目したいのが横隔膜の緊張です。横隔膜は胃の真上にある薄い筋肉の仕切りで、呼吸のたびに上下します。ストレスや浅い呼吸が続くと横隔膜が硬くなり、胃が物理的に圧迫されて動きにくくなります。首・肩まわりの緊張が胃の動きに影響することは、現場でもよく感じます。

加えて、長年続いた冷飲食(冷たい飲み物・アイスクリーム・生野菜の大量摂取)は、胃の壁を慢性的に冷やし続け、平滑筋の動きを低下させます。夏のエアコン環境では特にこの冷えの蓄積が進みやすく、外は暑いのに体の中が冷えているという矛盾した状態になります。

胃薬・消化促進剤を飲み続けても変わらない理由は、ここにあります。薬は一時的に症状をやわらげることができますが、自律神経の過緊張・横隔膜の硬さ・体の深部の冷えという「土台」にはほとんど作用しません。土台が変わらなければ、薬をやめると同じ状態に戻ります。

胃アトニーと整体の関係

整体でできることは、体の緊張をゆるめて消化器が動きやすい環境を整えるサポートです。

具体的には、横隔膜まわりや腹部の深層筋の緊張をゆるめること、背中・肋間の筋肉のこわばりを解くこと、自律神経のバランスを整えやすい体の土台をつくること、これらを施術とカウンセリングを通じてサポートします。体の緊張がゆるむと副交感神経が働きやすくなり、胃の蠕動運動が戻りやすい状態が生まれます。

一方で、整体が担えないことも明確にしておきます。内視鏡による診断・薬の処方・急性症状への処置・出血や潰瘍を伴う状態の管理は、必ず医療機関が担います。胃の痛みが急に強くなった・食べ物がまったく通らない・体重が急激に落ちた・吐血や黒い便が出た、そのような場合はまず消化器内科を受診してください。

整体はあくまで、医療機関でのケアを行いながら、体の緊張をゆるめ回復しやすい状態をつくるという補完的な立場です。

福岡市で整体を探す方が知っておくべきこと

福岡市で胃アトニーに取り組む整体院を探すとき、確認しておきたいポイントが二つあります。

一つ目は、カウンセリングに時間をかけているかどうかです。胃の症状の背景には、ストレスの内容・食習慣・睡眠・生活リズム・感情のパターンなど、体の外側からは見えない情報が必ずあります。問診もなく施術だけ行う院より、生活全体を聞いてから施術に入る院の方が、体の奥の緊張にアプローチしやすくなります。

二つ目は、東洋医学の視点を持っているかどうかです。東洋医学では、胃の症状を「胃だけの問題」ではなく、脾・腎・肝といった臓腑全体の連鎖として診ます。どの臓腑から来ているかによって、施術やセルフケアの方針が変わります。「胃の症状にも対応できます」という謳い文句より、体質から診るという姿勢があるかを確認するほうが実際の選択に役立ちます。

常若整骨院の考え方

常若整骨院では、「胃の症状の背景には体全体の気血の流れの滞りがある」という見立てを基本にしています。

初回のカウンセリングでは、いつから症状が始まったか、どんな食事をしているか、ストレスの状況や睡眠の質、感情の起伏のパターンなどを丁寧に聞きます。その情報が、体のどの部分に緊張が蓄積しているかを読む材料になります。

施術では、腹部・横隔膜・背中の深部の緊張をゆるめながら、気功の施術で体全体のエネルギーの流れを整えます。胃の不調が強い方は、背中の真ん中あたり(胸椎中・下部)が硬くなっているケースが多く、そこをゆるめるだけで食後の不快感が変わりやすくなります。

セルフケアは、施術と必ずセットで伝えます。施術室での時間は週に一時間未満ですが、生活の24時間がすべてです。食べ方・食べる温度・食べる時間帯・寝る前の過ごし方、これらを一緒に整えることで、体が変わりはじめるスピードが変わります。

東洋医学から見た胃アトニー

東洋医学から見ると、胃アトニーは「脾虚降濁失調・腎陽虚・肝気犯胃」の三臓が複合したパターンが多くあります。

脾と胃の関係——なぜ胃の動きが止まるのか

東洋医学における脾とは、現代医学の「消化・吸収を担う消化管の働き全体」をつかさどる機能の集合体です。脾は食物を気血(体のエネルギーと栄養)に変える工場であり、その働きが落ちると「運化失調(うんかしっちょう)」と呼ばれる状態になります。運化失調とは、食物をうまく分解・吸収できなくなることです。

胃は「受納・熟腐(じゅうのう・じゅくふ)」をつかさどります。食物を受け入れて細かく分解する機能です。そして胃の気は本来、下に向かう性質(降濁=濁を下ろす)を持っています。脾虚になると、この「下ろす力」が弱まります。食物が下に進まず、胃の中に停滞する。それが胃アトニーの東洋医学的な基本構造です。

脾虚の人によく見られるサインは、食後に眠くなる・食欲がわかない・お腹が張りやすい・便が緩い・体が重だるい・手足がだるい・顔色がくすむ、などです。

腎陽虚——体の「火種」が消えかかっている

腎陽虚(じんようきょ)とは、腎の陽気(体を温め、全身の機能を推進するエネルギー)が不足した状態です。腎陽は「命門の火(めいもんのひ)」とも呼ばれ、体の中心にある温める力の根源です。ちょうど、胃というお鍋を温める竈(かまど)の火にあたります。

腎陽が弱ると、脾胃を温める力が不足します。冷えていると釜がうまく動かないように、脾胃の消化機能も低下します。朝の胃の重さ・冷たいものを食べると悪化する・手足が冷える・疲れやすい・夜間頻尿・腰の冷えがある方は、腎陽虚が根底にある可能性があります。

腎陽虚が関係する胃アトニーは、長年の疲労の蓄積・過労・加齢・慢性的な冷え・夜遅くまで起きている生活、これらが積み重なって生じることが多いです。

肝気犯胃——ストレスが脾胃を犯す

肝(かん)は「疏泄(そせつ)」をつかさどります。疏泄とは、体の気の流れをスムーズに保つ機能です。ストレス・緊張・感情の抑圧が続くと、肝の疏泄機能が乱れて「肝気鬱滞(かんきうったい)」という状態になります。鬱滞した肝気は横に走り、隣の脾胃に影響を与えます。これを「肝気犯胃(かんきはんい)」または「肝木犯土(かんもくはんど)」と呼びます。

肝気犯胃の人の特徴は、ストレスがかかると必ず胃に来る・怒りやすい・げっぷが多い・胃とわき腹が張る・気持ちが落ち着くと少し楽になる、などです。食欲はあるのに食べると気持ち悪くなるという方は、このパターンが絡んでいることが多くあります。

三つのタイプ

以上の三臓の組み合わせから、胃アトニーは大きく三つのタイプに分類できます。

タイプ1:脾陽虚型。食後の膨満感が中心で、体全体が冷えやすく、温かいものを食べると少し楽になる。疲れやすく、顔色が青白い方に多い。

タイプ2:肝気犯胃型。ストレスと症状が連動している。怒りやイライラ、我慢が多い生活の中で胃症状が出やすい。げっぷ・胃の張り・吐き気が前面に出ることが多い。

タイプ3:腎陽虚型。長年の疲労が根底にある。朝から体が重く、食欲がわかず、冷えと疲れが常にある。夜間頻尿・腰の重さ・気力の低下が同時にある方に多い。

実際には、二つ以上のタイプが重なることが多く、施術では体全体の状態を見ながら、どのタイプが優位かを確認して進めます。

東洋医学的に有効なツボ

足三里(あしさんり)は、膝のお皿の外側から指4本ぶん下、すねの外側のくぼみです。脾胃の働きを補う代表的なツボで、消化機能の低下・食欲不振・疲れやすさに使います。3〜5秒ゆっくり押してゆっくり離す、これを5〜10回繰り返すとよいでしょう。

中脘(ちゅうかん)は、みぞおちとおへそを結ぶ線のちょうど真ん中にあるツボです。胃の働きを整え、降濁(食物を下へ送る力)を補います。食後1時間以上あけてから、横になってゆっくり押すと効果的です。

内関(ないかん)は、手首のしわから指3本ぶん上の中央、二本の腱の間にあるツボです。吐き気・げっぷ・胃の不快感に有効で、自律神経にも影響します。乗り物酔いや食後の吐き気がひどいときにも使われる、身近なツボです。

公孫(こうそん)は、足の親指の骨を内側から足首方向になぞっていき、骨の出っ張りが終わった後ろのくぼみです。脾の働きを高め、胃の動きをサポートします。内関と組み合わせると消化器系全体への作用が高まるとされています。

太衝(たいしょう)は、足の甲の親指と人差し指の間を、かかとの方向に向かってなぞっていった骨と骨の間のくぼみです。肝気の鬱滞をゆるめ、ストレスからくる胃の症状に使います。押すと痛みを感じやすい方は、肝気が詰まっているサインのことが多く、気持ちよさを感じる程度でほぐすのがコツです。

ツボを押す際は、強く押しすぎず「じんわり気持ちいい」と感じる程度の圧が基本です。食後すぐの腹部ツボへの圧迫は避け、食後1時間以上経ってから行うことをお勧めします。

自律神経と胃アトニーの関係

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをしている神経です。交感神経がアクセル(緊張・活動のスイッチ)、副交感神経がブレーキ(休息・回復・消化のスイッチ)です。

胃の蠕動運動を主に命令しているのは、副交感神経の中でも「迷走神経」と呼ばれる神経です。迷走神経は脳から出発して胃・腸・心臓・肺など全身の臓器につながっており、食事をとったときに胃に「今から消化を始めよ」という信号を送ります。

慢性的なストレスや過労が続くと、交感神経が優位な状態が長期化します。その間、迷走神経の働きは抑制され、消化の命令が届きにくくなります。さらに、ストレスホルモン(コルチゾール等)が消化管の壁に作用し、蠕動運動をさらに低下させます。

加えて注目したいのが、胃腸ホルモンとの関係です。胃の動きはモチリン・ガストリンといったホルモンによっても調節されていますが、これらの分泌も自律神経と密接に連動しています。自律神経が乱れると、これらのホルモンバランスが崩れ、胃の動きが不安定になります。

腸と脳は「腸脳相関」と呼ばれる双方向の神経ネットワークでつながっています。つまり、腸が動かないと脳の働きが落ち、脳(感情・ストレス)の状態が悪いと腸も動かない、という悪循環が起きます。この双方向の悪循環を断ち切るには、胃に直接働きかけるだけでなく、体全体の緊張をゆるめ、自律神経が整いやすい環境を作ることが大切です。

実際に多い相談のパターン

長年、整体の現場で胃アトニーに悩む方と向き合ってきた中で、特によく見られるパターンが三つあります。

一つ目は、「頑張りすぎる体質の方」です。仕事でも家庭でも手を抜けず、気を張り続けてきた方は、体の緊張が慢性化しています。そういった方は、胃の症状と同時に首・肩のこわばり・眠りの浅さ・疲れが取れない感覚を抱えていることが多く、体全体で「緊張を解放できない状態」になっています。

二つ目は、「冷たいものが好きな方・夏に症状が悪化する方」です。夏の暑さを冷たい飲み物や食べ物で乗り越えようとすると、外側は暑くても胃の中が冷え続ける状態になります。脾胃は特に冷えに弱く、冷たいものが胃の壁を刺激することで消化機能が一時的に低下し、それが積み重なると慢性化します。

三つ目は、「感情をため込んできた方」です。怒りやイライラを表に出せず、我慢を重ねてきた方は、肝気が鬱滞しやすく、気が詰まって脾胃の動きを妨げます。「胃の調子が悪いと感じるときは決まってストレスが重なっているとき」という自覚がある方は、このパターンに当てはまることが多くあります。

実際のご相談から(3つの事例)

事例ではなく、実際によくある経過のパターンとして参考にしてください。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例1:30代男性・仕事のプレッシャーが続く方のケース。毎晩遅い食事・睡眠不足・昼間のエナジードリンクが習慣になっていたこの方は、食後2〜3時間たっても胃がもたれ、夕食を食べる気になれない日が続いていました。施術ではまず横隔膜まわりと背中中部の緊張をゆるめるところから始め、並行して「夜の食事を21時より前に前倒しする」「冷たい飲み物をお茶かお湯に変える」という二つだけを変えてもらいました。数週間で食後の不快感が落ち着いてきたとのことでした。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例2:40代女性・育児と家事を一人で抱えていた方のケース。子どもが小さく、自分の食事はいつも後回し。気づいたら食事が一日1〜2食になっており、食べると胃が張る・嘔気がある・食欲が出ないという状態が半年続いていました。「病院で検査を受けたが異常なし、機能性ディスペプシアと言われた」という方でした。施術では腹部の緊張をゆるめながら、「食事を3食・少量ずつ・温かいものを意識する」「食べた後はすぐに動かず10分だけ横にならず静かに座る」を実践してもらいました。2か月ほどで日常の食事がとれるようになってきたとのことでした。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例3:50代女性・どこに行っても変わらなかったとおっしゃっていた方のケース。複数の消化器内科に通い、薬を変えながら3年以上過ごしてきた方です。「食欲がなく、食べると気持ち悪い。体重が少しずつ落ちている」という状態で来院されました。まず消化器内科での検査を継続してもらいながら、施術では体全体の冷えと腎・脾への働きかけを中心に進めました。食事・生活習慣のサポートも並行して行い、6か月ほどかけて少しずつ食べられるものが増え、体力が戻りやすくなったとのことでした。効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

自宅でできるセルフケア

胃アトニーのセルフケアは、派手なことより「胃を冷やさない・緊張をゆるめる・規則正しく動かす」が中心です。

食べ物の温度を意識する。冷たい飲み物・氷入りの飲み物・アイスクリームは、胃の壁を直接冷やします。夏でも飲み物はできるだけ常温か温かいものを選ぶことが、脾胃の保護になります。

少量を回数多く食べる。一度に大量に食べると、動きが弱っている胃に負担がかかります。腹6〜7分目を目安に、1日4〜5回に分けて食べる方が胃の仕事が楽になります。

食後は横にならず、軽くゆっくり歩く。横になると胃の内容物が逆流しやすく、蠕動運動が落ちます。食後15〜20分、ゆっくりとした散歩をすると副交感神経が優位になりやすく、胃の動きも活発になります。

食前に腹部を温める。温めたタオルや湯たんぽを胃の位置(みぞおちの少し下)に10分ほど当てると、胃の血流が良くなり動きやすくなります。

よく噛む。一口30回が理想と言われますが、無理のない範囲でいつもより少し多く噛むだけで胃への負担が大幅に変わります。唾液には消化酵素が含まれており、唾液をしっかり混ぜることで胃の仕事が軽減されます。

お腹まわりを冷やさない。夏のエアコン環境では腹部が冷えやすくなります。室内ではお腹に薄いカバーをかけるか、腹巻きを活用することで脾胃の冷えを防げます。

寝る前のスマホを減らし、夜は早めに布団へ。夜のスマホは交感神経を刺激し続けます。副交感神経が働きやすくなる夜の環境づくりが、胃の回復力にも直結します。

深呼吸を食前に3回行う。鼻から4秒吸い、口から8秒ゆっくり吐く呼吸を食事の前に3セット行うと、副交感神経が優位になりやすくなります。食べる前に体をリラックスさせることで、消化のスイッチが入りやすくなります。

感情をため込まない工夫をする。胃の症状がストレスと連動している方は、感情を体にため込む習慣が影響しています。日記に今日あったことを3行書く・信頼できる人に話す・深呼吸して言えなかったことを声に出すなど、小さな「出口」を作ることが、肝気の鬱滞をゆるめる一助になります。

医療機関との連携について

以下のような症状がある場合は、まず消化器内科を受診してください。整体は医療行為ではないため、これらの状態には対応できません。

急に体重が大幅に落ちている。吐血・血が混じった便(黒い便)が出る。食物がまったく通らない・飲み込めない。38度以上の発熱が続いている。胃の痛みが急激に強くなった。がんの既往がある。家族に胃がんが多い。

これらに当てはまらない場合でも、「検査で異常なし」と言われた後に症状が3か月以上続いているなら、一度かかりつけ医に相談することをお勧めします。整体は、医療機関での診断と管理を前提としたうえで、体の緊張をゆるめ・回復しやすい状態を作る補完的なサポートを担います。

よくある質問(FAQ)

Q1:胃アトニーは整体で楽になりますか?

楽になる方は実際にいらっしゃいますが、効果には個人差があります。整体は胃を直接動かすのではなく、自律神経の過緊張をゆるめ・横隔膜まわりの硬さを解き・体全体の気血の巡りを整えることで、胃が動きやすい環境をサポートします。体の状態によって変化の出方も変わります。

Q2:薬を飲みながら整体に来ても大丈夫ですか?

はい、並行していただくことを推奨しています。薬の処方・中断・変更はすべて担当医の判断に従ってください。整体側では施術の内容を医師に伝えることができますので、主治医に相談しながら進めることをお勧めします。

Q3:何回くらい通えば変化が出ますか?

体の緊張のゆるみ方や生活習慣の変化によって異なります。初回の施術で食後の不快感が軽くなったとおっしゃる方もいれば、数か月かけてじわじわと変化が出る方もいます。生活の中でできることも並行して取り組むほど、変化が出るスピードが変わりやすいです。

Q4:胃が悪い人はどんな食事を避けるべきですか?

体の観点からは、冷たい飲み物・生野菜の大量摂取・揚げ物の連続摂取・早食い・一気食いが脾胃の負担になりやすいです。また、甘いもの・小麦製品の過剰摂取は脾虚を招きやすいとされています。一度にすべてを変えようとせず、まず飲み物を温かいものに変えるところから始めると続けやすいです。

Q5:夏に症状が悪化するのはなぜですか?

外の暑さを冷たい飲み物や食べ物で対処することで胃が慢性的に冷え、さらにエアコン環境での体幹の冷えが加わるためです。東洋医学では「夏の暑邪(しょじゃ)」が脾胃の機能を消耗させるとも言われ、夏こそ脾胃を温め・冷やさない養生が必要な季節です。

Q6:機能性ディスペプシアと胃アトニーは別の病気ですか?

かつては別の病気とされていましたが、現在は機能性ディスペプシアという診断名の中に胃アトニーも含まれる形で整理されています。症状の中心が「胃の運動機能低下からくる不快感」である点では同じです。いずれにせよ、症状が続く場合は消化器内科で確認してもらうことが大切です。

Q7:胃アトニーはストレスと関係していますか?

関係しています。自律神経のうち消化を担う副交感神経は、ストレスや緊張で抑制されます。慢性的なストレスが続くと、消化の命令が届きにくくなり胃の動きが鈍くなります。胃の症状とストレスが連動していると感じる方は、体の緊張をゆるめるアプローチが特に合いやすいです。

Q8:子どもや高齢者でも対応できますか?

年代によって症状の背景が異なります。子どもの胃の症状は、起立性調節障害やストレス反応と重なることがあるため、必ず小児科の診断を優先してください。高齢の方の胃の機能低下は、薬の副作用・嚥下機能・全身の筋力低下が絡むことが多いため、主治医と連携しながら対応します。

Q9:胃アトニーと胃下垂は同じですか?

別の概念です。胃下垂は胃が正常より下の位置にあるという「形態的な変化」、胃アトニーは「胃の動き(機能)の低下」です。胃下垂があっても機能が保たれていれば症状が少なく、逆に胃の位置は正常でも機能が低下していれば胃アトニーの症状が出ます。

Q10:妊娠中や授乳中でも整体を受けられますか?

基本的にご相談いただける場合がありますが、妊娠中は一般的な施術の適応外になる施術法もあります。まず産婦人科の主治医に相談したうえで、整体院側にも妊娠中であることを事前にお伝えください。

Q11:胃アトニーと不眠は関係していますか?

関係があります。自律神経の乱れは胃の動きと睡眠の質の両方に影響します。眠れない→交感神経優位が続く→胃の動きが鈍くなる、というルートで胃アトニーが悪化することがあります。逆に睡眠の質が改善すると、翌朝の食欲が戻ってきたという方も多くいます。

Q12:胃アトニーは何科を受診すればよいですか?

消化器内科(胃腸科)が最初の窓口です。内視鏡検査・腹部超音波・胃排出検査などで状態を確認してもらいます。「検査で異常なし・機能性ディスペプシア」と診断を受けた方が、補完的なサポートとして整体を利用されるケースが多くあります。

Q13:胃が動かない感じ以外にどんな症状が出やすいですか?

胃アトニーに伴いやすい症状として、全身の疲れやすさ・眠気(特に食後)・手足の冷え・食欲のなさ・便秘または軟便・集中力の低下・肌のくすみ、などがあります。これは胃の動きの低下が気血の生成を低下させ、全身の栄養状態が落ちるためです。

Q14:いつから症状があると整体のサポートが向いていますか?

医療機関で「検査で異常なし・機能性ディスペプシア」と診断されてから数か月以上経過しても変化がなく、日常の食事や体力への影響が続いている場合は、体の緊張や体質へのアプローチを並行させるタイミングといえます。まずは医療機関での診断を優先してから、整体の利用を検討してください。

Q15:胃アトニーと過敏性腸症候群(IBS)が同時にある場合、どちらを優先すべきですか?

どちらか一方ではなく、根底にある「腸脳相関の乱れ・自律神経の過緊張・脾胃の気血不足」に一緒にアプローチするほうが体全体の変化が出やすいです。胃アトニーとIBSはしばしば同時に起こりやすく、いずれも「脳と腸の双方向の緊張」が背景にあることが多くあります。症状の重さ・緊急性に応じて主治医と相談しながら進めることを勧めています。

まとめ

福岡市で胃アトニーに悩んでいる方へ。検査で異常がないのに胃の不快感が続く・薬を飲んでも繰り返す、という状況は本当につらいものです。

胃アトニーが長引く背景には、胃そのものの問題だけでなく、体全体の「温める力・動かす力」の消耗と、自律神経の長期的な過緊張があります。脾虚・腎陽虚・肝気犯胃という三臓の連鎖を整えることなく、胃だけに働きかけても根本が変わりにくいのはそのためです。

食事を変えれば胃が動くようになる方もいれば、まず体の緊張をゆるめることで食事が入りやすくなる方もいます。どこから始めるかは体の状態によって違います。大切なのは、「また胃薬を飲めばいい」という繰り返しから抜け出し、体全体の状態を一度見直してみることです。

一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめるところから始めることが、変化への入り口になります。カウンセリング・施術・セルフケアのセットで、回復しやすい体の土台づくりをサポートします。20年・延べ25,000名の現場経験の中で、胃の症状が「体全体の消耗のサインだった」という方は数えきれないほどいらっしゃいました。

「また同じ状態に戻った」を繰り返しながら、ここに辿り着いた方の力になりたいと思っています。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)。常若整骨院(福岡市)院長。整体・気功を軸に施術歴20年、延べ25,000名の施術経験を持つ。東洋医学の視点から体質と臓腑の連鎖を読み、カウンセリング・施術・セルフケアをセットにした体質改善のサポートを行っている。整体師向けの教育・セミナーも展開し、「頼れる先生を全国に増やす」を使命としている。