生理前のイライラ・頭痛・むくみが毎月くり返すのはなぜか|PMS(月経前症候群)を東洋医学で読む

結論から言うと、PMSが毎月くり返す方には、東洋医学でいう「肝(かん)」の機能が弱まり、血の巡りと気の流れが乱れやすい状態が慢性的に続いているケースが多くあります。ホルモンの変動そのものが症状を生み出しているのではなく、その変動を体がうまく受け止められない「受け止める力の弱さ」が根底にある場合がほとんどです。

ポイントを3つ先にお伝えします。

  • PMSは「ホルモン異常」ではなく、体全体が月経前の変化を受け止めきれていない状態として捉えると、根本の対策が立てやすくなる
  • 整体で体の深部の緊張をゆるめ、自律神経のアクセルとブレーキの切り替えをサポートすることで、毎月の症状がやわらいでくるケースが多くある
  • この記事は「毎月気がおかしくなるくらいつらいのに、病院では異常なしと言われる」「薬を飲んで毎月乗り越えるしかないのか」と感じている方に向けて書きました

なぜPMS(月経前症候群)は毎月くり返すのですか

結論として、PMSが毎月くり返す方には、体の根の部分(自律神経の慢性的な疲弊と血の巡りの低下)がずっと変わらないまま毎月のホルモン変動を迎えているケースが非常に多くあります。

女性の体は月経周期に合わせて、女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が大きく変動します。月経が終わって排卵に向かうエストロゲン優位の時期は、多くの方が比較的快適に過ごせます。ところが排卵後から月経直前にかけてプロゲステロンが優位になる黄体期に入ると、自律神経のバランスが変化し、交感神経(体のアクセル)が優位になりやすい状態が続きます。

このアクセルが入りすぎた状態は、体が整っている人なら自然に切り替わっていきます。ところが、仕事・育児・人間関係のストレスで日頃から自律神経が疲弊している場合、もともとブレーキが弱くなっているため、月経前のアクセル優位を体が受け止めきれません。結果として、イライラ・頭痛・むくみ・不眠・気分の落ち込みが毎月同じタイミングで繰り返されます。

延べ25,000名を施術してきた経験から言うと、PMSが長引く方に共通しているのは「ふだんからよく頑張っている」「人の気持ちを優先しやすい」「自分の不調を後回しにしてきた」という傾向です。体の緊張が抜けきらないまま毎月のホルモン変動を迎えているため、毎回同じ場所で同じように崩れやすくなっています。

もう一つ見逃せないのが、体の「冷え」です。特に下半身の冷えは血の巡りを妨げ、子宮や骨盤まわりの血流を低下させます。血の量と流れが不足していると、月経前の体の変化に対してさらに症状が出やすくなります。夏でもクーラーで足元が冷えている、温まりにくいという方は要注意です。

整体の現場で触れていると、PMSが長引いている方の下腹部から腰にかけての部分が、板のように硬くなっていることが少なくありません。内臓への血流が十分に届いておらず、体の深部がずっと緊張したままになっています。この緊張が抜けるかどうかが、毎月のPMS症状が変わるかどうかの分かれ目になっていると感じています。

PMS(月経前症候群)とはどのような状態ですか

PMS(月経前症候群)とは、月経開始の3〜10日前から現れる身体的・精神的な症状の総称で、月経が始まるとともに消えていく状態のことです。

症状は大きく2種類に分かれます。

ひとつは身体症状です。頭痛・乳房の張り・腹部膨満感・むくみ・腰の重さ・倦怠感・眠気・便秘または下痢、といった症状が代表的です。月経前に体重が1〜2kg増えるという方も少なくなく、これはプロゲステロンの作用で体が水分を溜め込みやすくなるためです。

もうひとつは精神症状です。イライラ・怒りっぽさ・気分の落ち込み・不安感・集中力の低下・涙もろさ・気力がわかない、などが挙げられます。自分でもなぜこんなに感情的になるのかわからず、後から振り返って「あのとき生理前だったからか」と気づく方も多くいます。

精神症状が特に強く、日常生活に大きく支障をきたす場合は、PMDD(月経前不快気分障害)と呼ばれることがあります。PMDDは専門の医療機関での対応が必要ですが、多くのPMSは病院で異常なしと言われながらも、本人のつらさは現実に存在しています。

厚生労働省 e-ヘルスネットによれば、PMSは月経のある女性の多くに何らかの症状があるとされており、日常生活や仕事に支障をきたす程度の症状がある方は少なくありません。症状の強さには個人差が大きく、自分がPMSとは気づかないまま過ごしている方も多く見受けられます(参考:厚生労働省 e-ヘルスネット「月経前症候群(PMS)」)。

PMSに整体はどこまでできますか

整体でできることは、体の緊張をゆるめ、血の巡りと自律神経の切り替えをサポートすることです。ホルモン値そのものを直接変える、月経の周期を操作する、といったことは整体ではできません。その点ははっきりお伝えしておきます。

ただ、PMSの症状の多くは「ホルモン変動を体が受け止める力が弱い」ことで起きています。体の緊張が慢性的に続いていると、自律神経のアクセルとブレーキの切り替えがうまくいかず、月経前の変化に体が対応しきれなくなります。

整骨院での施術では、骨盤まわりや背骨、横隔膜まわりの慢性的な緊張をゆるめることで、血の巡りが回復しやすい状態を整えます。施術の後に「体が温かくなった」「呼吸が楽になった」と感じる方が多いのは、体の深いところの緊張が抜けてきたサインです。

食習慣や生活習慣のアドバイスも、整体師が担える役割のひとつです。PMSに関わる「冷え」「血の不足」「消化器の弱り」は、食べ方や生活リズムで整えられる部分が多くあります。薬に頼らず体の根本から整えていきたい方に、整体は補完的な選択肢になります。

症状が非常に強い場合、たとえば日常生活がほぼできないレベルのPMDDや、出血量の異常・月経周期の大きな乱れがある場合は、まず婦人科や内科で診てもらうことを優先してください。整体と医療機関の並行通院も、多くの場合問題ありません。

福岡市で整体を探すとき、何を見て選べばいいですか

PMSで整体を探すとき、見るべきポイントは「カウンセリングの深さ」と「婦人科・自律神経系への理解」です。

PMSは体の緊張だけでなく、日頃の考え方・感情のパターン・生活習慣が深く関わっています。施術だけを黙々と行うスタイルではなく、日頃の状態を丁寧に聞いてくれる院かどうかが、長期的な変化につながるかを左右します。

確認しておきたいこと:

  • 初回に生活習慣・ストレスの状況・症状のパターンを詳しく聞いてくれるか
  • 婦人科系の不調や自律神経の乱れに対して、東洋医学・経絡の観点から見立てができるか
  • 施術後のセルフケア(ツボ・食事・生活習慣)を具体的に教えてくれるか
  • 「検査で異常なし」と言われた症状に対しても、体の状態として丁寧に向き合ってくれるか

施術時間が非常に短い院や、毎回同じパターンの施術しか行わない院では、PMSのように毎月の変動と体質の両方を同時に見る必要がある症状には対応しにくい場合があります。来院前に問い合わせて施術の進め方を確認しておくと安心です。

常若整骨院ではPMSをどう見ていますか

常若整骨院では、PMSを「毎月のホルモン変動に、体が対応できていない状態」として見ています。症状の場所(子宮・卵巣)ではなく、それを生み出している体全体の流れを診ていくのが基本的な考え方です。

初回は必ずカウンセリングから始めます。月経周期・症状が出る時期・強さの変化・日頃のストレスや生活習慣・食事の傾向・睡眠の状態。この情報を丁寧に整理することで、どのタイプのPMSなのかを見立てます。

触れて確認するのは、骨盤まわりの左右差・腰腎部の冷え・腹部の緊張・横隔膜の固さ・肩甲骨の可動域です。PMSが長引いている方は、特に下腹部から腰にかけての冷えと、横隔膜・みぞおちまわりの硬さが顕著なことが多くあります。この部分が固まっていると、内臓への血流が十分に届きにくくなります。

施術では体の緊張をゆるめながら、経絡(気血の通り道)の流れを整えます。施術と並行して、冷え対策・食事の見直し・考え方のパターンへの気づきのアドバイスも行います。「毎月薬で抑えるだけ」で終わらせず、体の土台から変えていけるものだと考えています。

初回施術後に「なぜこういう症状が出ていたのかがわかって、気持ちが楽になった」と言っていただけることがよくあります。症状の理由がわかること自体が、回復への第一歩になることも多いです。

東洋医学ではPMSをどう考えるのですか

東洋医学では、PMSを主に「肝(かん)」の機能の乱れと、血の不足・気の滞りとして読みます。

肝とは、西洋医学の肝臓と似た臓腑ですが、その働きは異なります。「血を蔵す(血液を貯め・月経に向けて調整する)」「気の流れを全身に調整する(疏泄・そせつ)」「感情・特にストレスや怒りを処理する」という働きを持っています。月経は肝が血を調整する機能に深く関わっているため、肝が弱ると月経前後に症状が出やすくなります。

東洋医学の言葉でいうと「肝は血の海」。月経前に肝が十分に血を蔵せていると、感情の波が穏やかで体の変化も小さくて済みます。ところが日頃のストレス・疲労・冷えで肝の力が落ちると、月経前の血の調整がうまくいかず、気が詰まってイライラが出たり、血が不足して頭痛・むくみ・感情の不安定さが出たりします。

PMSを東洋医学で見ると、大きく3つのタイプに分けられます。

肝気鬱滞型(かんきうったいがた)

気の流れが肝で詰まっているタイプです。PMSで最も多く見られます。月経前のイライラ・怒りっぽさ・胸や脇腹の張り感・月経の血塊(レバー状のかたまり)が特徴です。ストレスが多く、感情を外に出せずに飲み込んできた方に多い傾向があります。

施術では肝経・胆経の流れを整え、気の滞りをほぐします。

ツボ:太衝(たいしょう)。足の甲、親指と人差し指の骨が交わる手前のくぼみ。指で押して少しズーンとした感覚があればそこです。肝気の鬱滞をゆるめる代表的なツボです。内関(ないかん)は手首の内側、手首の横じわから指3本ぶんひじ寄りの中央。気分の落ち込みやイライラ、胸のつかえ感に働きます。

心脾両虚型(しんぴりょうきょがた)

心(しん)と脾(ひ)が両方弱っているタイプです。月経前の気分の落ち込み・不安感・眠れない・体のだるさ・食欲の変化が目立ちます。考えすぎ・心配性の方、人の気持ちを引き受けすぎる方に多いです。

脾とは、食べたものを気血に変える変換の働きを持つ臓腑です。「考えすぎ・気遣いすぎが脾を傷める」というのが東洋医学の見方です。脾が弱ると血の製造力が落ち、心(精神活動の基盤)を養えなくなります。結果として不安・不眠・落ち込みが出やすくなります。

ツボ:三陰交(さんいんこう)は内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわ。脾・肝・腎の三経絡が交わる、婦人科系の要穴です。月経前の1週間から毎日押すと変化を感じやすいです。足三里(あしさんり)はひざのお皿の外下端から指4本ぶん下、脛骨外側の少し外。脾の働きを補います。

腎虚血虚型(じんきょけっきょがた)

腎(体の回復力の貯金)と血が両方足りていないタイプです。月経前のむくみ・頭痛・腰の重さ・足のだるさ・感情の過敏さが特徴です。出産後や過労が長期間続いた後、40代以降の方に多い傾向があります。

腎は「精(せい)=生命力の源」を蔵す臓腑で、月経の基盤でもあります。腎の力が落ちると、月経前に水分代謝が乱れてむくみが強くなり、骨盤への血流も低下します。

ツボ:血海(けっかい)は膝の内側のお皿の上端から指3本ぶん上の内もも。血の流れを整えるツボです。太渓(たいけい)は内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみ。腎のエネルギーを補います。

それぞれの証は単独でなく重なることも多く、施術では個人の状態を丁寧に見立てながら対応します。漢方では肝気鬱滞型に「加味逍遥散(かみしょうようさん)」、心脾両虚型に「帰脾湯(きひとう)」などが用いられることがありますが、漢方の処方は医師・薬剤師にご相談ください。

自律神経とPMSはどう関係しているのですか

自律神経とは、体のアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)のような働きをする神経系です。心拍・呼吸・体温・消化・血流・ホルモン分泌はすべて自律神経の制御下にあります。

月経前(黄体期)は、プロゲステロンの影響でアクセル(交感神経)が優位になりやすい時期です。この変化は生理的なものですが、日頃から自律神経が疲弊している場合、もともとブレーキ(副交感神経)が働きにくくなっているため、月経前の変化に対して体が過剰に反応します。

「アクセルが踏まれたまま、ブレーキが効かない」状態になると、筋肉の緊張が抜けにくくなり、血管が収縮して血の巡りが落ちます。頭痛・肩こり・むくみ・腹部の張りは、この血流低下と筋緊張の組み合わせで起きやすくなります。イライラや不安は、交感神経優位が続くことで脳の興奮状態が長引いた結果です。

自律神経の乱れが背景にある場合は、症状の場所(頭・お腹・骨盤)だけを対処していても変わりにくく、全身の自律神経の切り替えを整えるアプローチが必要になります。自律神経失調症の方がPMSも抱えているケースが多いのは、この両者が同じ根(体の緊張と疲弊)を持つからです。

整骨院では、横隔膜・骨盤底筋・腰腎部という3つの部位の緊張をゆるめることを特に意識しています。この3か所は自律神経の切り替えに深く関わっており、ここが固まっていると副交感神経が働きにくくなります。触れてゆるめることで、施術後に「ふっと力が抜けた」「呼吸が楽になった」と感じる方が多いのはこのためです。

日常のセルフケアとして、吐く息を長くする意識(吸う時間の倍の時間をかけて吐く)は、副交感神経を引き出しやすくします。月経前の2週間は特に意識的に、1日に数回この呼吸を行うことが助けになります。

PMSで来られる方に多いのはどんなケースですか

PMSで来院される方に多いのは、次のようなパターンです。

ひとつは、「いい人すぎる」パターンです。職場や家庭で、自分の気持ちを後回しにして周囲に合わせてきた方。怒りや不満を感じてもぐっと飲み込む。助けを求めたいのに言い出せない。そういう方は東洋医学でいう「肝気鬱滞」の状態が長年続いており、月経前にそれが一気に出てきます。「なぜ生理前だけこんなにイライラするのか」と自分を責めてしまいますが、体が正直にサインを出しているだけです。

もうひとつは、「頑張り屋で疲れが溜まっている」パターンです。育児・仕事・介護などを長年こなしながら、自分の不調は後回しにしてきた方。体の貯金(東洋医学でいう腎精・肝血)が減っている状態で毎月のホルモン変動を迎えるため、月経前に倒れそうになるほどのだるさや落ち込みが出ます。

3つ目は、「ずっと原因不明のまま続いている」パターンです。婦人科で診てもらっても「ホルモンバランスは正常」「経過観察」で終わる。痛み止めや低用量ピルを処方されても根本的な変化が感じられない。そういう方が、「なぜ出ているのか本当の理由を知りたい」という動機で来院されることが多くあります。

こうした方々に共通しているのは、「症状が出るたびに自分を責めてしまう」という点です。PMSは性格の問題でも意志の弱さでもありません。体の状態として丁寧に向き合うことが、変化への第一歩になります。

実際にPMSが楽になった方はどんな経過でしたか

効果には個人差があり、回復の程度や期間を保証するものではありません。以下は実際に来院された方の経過の一例です。

【ケース1】30代女性・主婦

毎月生理前になると、腰とひざの痛み・むくみ・イライラがセットでやってくる状態でした。骨盤ベルトを常用し、翌日に痛みが出ないように毎日体操を続けていましたが、やめるとすぐに戻るサイクルが長く続いていました。

来院時の確認では、腰腎部と下腹部が目立って冷えており、骨盤まわりの左右差も大きい状態でした。施術で体の緊張をゆるめながら、食事(温かいもの中心・冷たい飲み物を控える)と腰まわりを温めるセルフケアを続けていただいたところ、数回の施術のあとから「骨盤ベルトなしで過ごせる日が増えた」と変化を感じていただけました。気持ちの面も少しずつ整えられ、「家族が穏やかに過ごせる環境になってきた」とのことでした。

【ケース2】高校生女性

中学生のころからめまい・頭痛・PMS・生理痛が続き、他の医療機関では「若いんだから気のせい」と繰り返し言われてきた方です。来院時、骨盤のゆがみと首・背中の慢性的な緊張が強く見られました。「起きていられないほどの生理痛」が、施術3回の段階で「薬を飲まなくても過ごせる程度になった」と変化しました。フワフワするめまいがその日のうちに落ち着いたことにも驚かれていました。長年あった症状が自分のせいでも気のせいでもなかったとわかったことで、気持ちも落ち着いてきたとのことでした。

【ケース3】40代女性

首コリ・噛み締め・睡眠障害・じんましん・PMS・生理不順が重なった状態での来院でした。「ずっと原因不明と言われてきた」という言葉が印象的でした。初回のカウンセリングで、症状の背景にある生活習慣・考えグセ・体の冷えのパターンを整理していきました。「症状がどうして出ているのかわかり、ホッとしました」との声をいただきました。6回ほどの施術を重ねる中で「残っている症状もそれほど生活に支障がない程度になった」「体がポカポカしていて、体重が少し減っていた」とのことでした。施術3回を経た頃に美容師さんから「肌の状態がいい」と言われたというのも、うれしい変化のひとつでした。

PMSは自宅でどうケアすればいいですか

月経前の2週間(黄体期)は、体を冷やさず、無理に頑張りすぎない期間と考えてください。「月経前はそういう時期だ」と自分に許可を出すことが、体の緊張をゆるめるいちばんの土台になります。

下半身を冷やさない。クーラーが効いた環境では腰まわりをカバーする。冷たい飲み物・食べ物を控える。足湯で血の巡りを促す。これが基本です。

三陰交をゆっくり刺激する。内くるぶしの頂点から指4本ぶん上のツボを、入浴後に両側を10〜15秒ずつ、少し痛みを感じる強さで押します。月経前の1週間から始めると変化を感じやすいです。

吐く息を長くする。交感神経優位を緩めるため、吐く息を吸う息の倍の時間かける呼吸を1日3〜5回行います。特に月経前のイライラが出やすい夕方から夜にかけて取り入れると助けになります。

甘いもの・小麦・乳製品を控える。これらは東洋医学でいう「脾(消化変換の機能)」の働きを妨げやすく、血の不足につながります。月経前の2週間は意識して減らし、温かいスープやお粥など消化に優しいものを取り入れましょう。

寝る前のスマホを控える。交感神経が刺激され、体が「夜なのに昼の状態」のまま過ごすことになります。画面を見ない時間をつくることが、体の回復を助けます。

症状が出たときに自分を責めない。「またおかしくなった」ではなく「体が知らせてくれている」に読み替えること。この視点の転換が、精神症状のループを断ち切る第一歩になります。

病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか

次の場合はまず医療機関を優先してください。

  • 月経周期が大きく乱れている(2ヶ月以上月経がこない・1週間以内に来るほど短いなど)
  • 月経の量が急激に増えた・減った・月経以外の出血が続いている
  • PMSの症状が急に重くなった、または今まで出なかった症状が出てきた
  • 「消えてしまいたい」という気持ちが出てくる(PMDD・希死念慮)
  • 子宮内膜症・子宮筋腫・甲状腺疾患などが疑われる
  • 激しい腹痛・発熱が伴う

上記の場合は婦人科・内科・心療内科への受診を先に行ってください。診断・薬の判断は必ず医師に相談してください。

一方で、「病院で検査して異常はなかったが毎月つらい」「薬を飲めば何とかなるが根本から変えたい」という場合は、整体が補完的な選択肢になります。医療機関と整体の並行通院も、多くの場合問題ありません。

整体は医療行為ではなく、体の緊張をゆるめ、回復しやすい土台をつくるサポートです。薬・医療と組み合わせながら、体の根本を整える選択肢として活用していただけます。

よくあるご質問

PMSは整体で楽になりますか?

整体は症状を直接消すものではありませんが、体の緊張をゆるめ、自律神経の切り替えをサポートすることで、毎月の症状がやわらいでくるケースが多くあります。「毎月必ず寝込んでいた」「薬が手放せなかった」という方が、通院を重ねる中で変化を実感されることは少なくありません。効果には個人差があります。

何回くらい通うと変化を感じますか?

個人差がありますが、体の緊張が強い方でも最初の2〜3回で「体が温かくなった」「呼吸が楽になった」という変化を感じることが多いです。PMSの症状が安定してくるには、数周期をかけて体の土台を整えていく期間が必要な場合があります。月経前の症状が続いてきた年数が長いほど、変化には時間がかかる傾向があります。

婦人科と整体を同時に利用しても大丈夫ですか?

はい、多くの場合問題ありません。低用量ピル・漢方・鎮痛剤などの服用は婦人科の判断に従ってください。整体は医療行為ではなく補完的なアプローチです。通院中の治療方針は必ず婦人科の医師と相談してください。

生理痛もPMSに含まれますか?

月経痛(生理痛・月経困難症)とPMSは区別されます。生理痛は月経が始まってからの痛みで、PMSは月経前の数日間に出る症状です。ただし体質的に重なりやすく、生理痛がひどい方はPMSも強い傾向があります。東洋医学では両方とも肝・血の問題として同じ文脈で見立てます。

思春期の子どもにもPMSはありますか?

あります。月経が始まってから数年は特にホルモンのバランスが不安定なため、PMSが出やすい時期です。「若いんだから気のせい」「成長とともに落ち着く」で終わらせず、体の状態として向き合うことが大切です。学校生活に支障が出るほどであれば、婦人科受診と並行して体の土台を整えることをお勧めします。

イライラが激しくて、自分でもどうにもならないと感じます。これはPMSのせいですか?

PMSの影響で感情の調節が難しくなっている可能性があります。東洋医学では「肝の気が詰まると怒りが出やすくなる」と読みます。感情的になったあと自己嫌悪が続く方も多いですが、性格の問題ではありません。精神症状が非常に強い場合(PMDD)は精神科・心療内科の受診も検討してください。整体では体の緊張をゆるめることで、感情の振れ幅がやわらいでくるサポートができます。

低用量ピルを飲みながら整体に通うことはできますか?

できます。ピルは婦人科の判断のもとで服用を続けてください。整体はその上に並行してできる体のケアです。ピルで症状がある程度安定した状態で体の土台を整えていくことで、将来的にピルを減らしていく選択肢につながるケースもありますが、薬の変更は必ず医師と相談してください。

生理前のむくみが毎月ひどく、体重が2kg以上増えます。これはPMSですか?

月経前のむくみはPMSの代表的な症状のひとつです。プロゲステロンの影響で体が水分を溜め込みやすくなるため、月経が始まると自然に抜けていく場合がほとんどです。ただし急激にむくみが強くなった・月経後も続く場合は内科・腎臓内科の受診をお勧めします。東洋医学では脾の水分代謝の低下として見立て、脾を補うアプローチを取ります。

PMS対策に何を食べればいいですか?

東洋医学では、血を養う食材(牛肉・羊肉・レバー・にんじん・ほうれん草・黒ごま・ナツメ)と、脾を補う食材(かぼちゃ・さつまいも・山芋・白米・お粥)を月経前2週間に意識して取ることを勧めています。冷たいもの・甘いもの・加工食品・アルコールは控えめに。温かいスープやお粥が体に優しいです。食事の基本は「温かく・消化に良く・甘さを控えめに」です。

生理前に毎回頭痛が出ます。PMSの頭痛に整体は効きますか?

月経前の頭痛は、血の不足(血虚)と気の滞り(気滞)が引き金になることが多いです。整骨院で首・後頭部・骨盤まわりの緊張をゆるめることで、頭への血流が回復しやすくなります。加えてツボ(太衝・血海・三陰交)を月経前から押しておくことも助けになります。頭痛薬の必要量が減ってくる変化を実感される方も多いです。ただし片頭痛が非常に強い・吐き気を伴う場合は神経内科への受診も合わせて検討してください。

冷え性とPMSは関係がありますか?

深く関係しています。下半身の冷えは子宮・卵巣への血流を低下させ、月経前の血の巡りをいっそう妨げます。東洋医学では、冷えを「腎陽虚(体の火種の不足)」と「脾の水分代謝の低下」として読み、温める・動かす・補うアプローチを組み合わせます。足湯・腰まわりの保温・温かい食事が基本のセルフケアです。夏でもクーラーで足元が冷える環境にいる方は特に注意が必要です。

妊娠中・授乳中でも整体に通えますか?

妊娠中・授乳中の方も来院していただけますが、妊娠週数・状態によって施術の方法を変える必要があります。ご来院の際は事前にお知らせください。ツボの中には妊娠中に禁忌とされるものがありますので(三陰交・合谷など)、自己判断で強く押すことはお控えください。

月経前に毎回眠れなくなります。PMSと関係がありますか?

関係があります。月経前の不眠は、東洋医学では「心血虚(しんけっきょ)」や「心腎不交(しんじんふこう)」のサインとして読みます。心は精神活動の土台となる臓腑で、血が十分に心を養っていないと、夜になっても神(精神)が落ち着けず眠れない状態が続きます。月経前に血が子宮へ向かうにつれ、心への血の供給が相対的に落ちるため、不眠が出やすくなります。寝る前の光刺激を減らす・吐く息を長くする呼吸を意識する・体を温める、が基本のセルフケアです。不眠について別の記事でも詳しく書いていますので、参考にしてください。

PMS症状のある月とない月で波があります。なぜこんなに差が出るのですか?

月によって「体の受け止める力」の状態が変わるからです。仕事の繁忙期・睡眠不足・体の冷えが重なった月はPMS症状が強く出やすく、十分に休めた月は比較的軽く済む、という方は多くいます。東洋医学でいう肝血・腎精の量は、日々の消耗と補充のバランスで変動します。「今月はなぜこんなに強い」と感じたときは、前の1〜2週間の過ごし方(睡眠・食事・ストレス量)を振り返ると、パターンが見えてくることが多いです。波の大きさが小さくなっていくことが、体の土台が整ってきたサインです。

まとめ

毎月くり返すPMS(月経前症候群)に悩んでいる方へ。

PMSは「気のせい」でも「体が弱い証拠」でもありません。真面目に頑張ってきた方ほど、体の緊張が積み重なり、月経前のホルモン変動を受け止める力が弱まりやすくなります。症状が出るたびに自分を責めてしまっているとしたら、その視点をいちど手放してほしいと思います。

病院で異常なしと言われても、毎月のつらさは現実に存在しています。薬で乗り越えるだけでなく、体の根本から整えていく選択肢があることを知っていただけたら、この記事の意味があります。

福岡市早良区・常若整骨院では、カウンセリング・施術・セルフケアのアドバイスをセットで、一人ひとりの状態に合わせてサポートしています。長年PMSに悩んでいる方、どこに行けばいいかわからなかった方、まず体の状態を整えることから始めてみませんか。

症状が強い場合は、必ず医療機関と並行してご相談ください。整体は補完的なサポートです。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)。柔道整復師・鍼灸師。常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏)院長。施術歴20年。延べ25,000名を施術。東洋医学・気功を軸に、自律神経・婦人科系・慢性症状に対応。カウンセリングから施術・セルフケア指導まで一貫して担当。PMS・生理不順・更年期など婦人科系の不調に東洋医学の見立てで向き合ってきた臨床経験を持つ。「症状の原因がわかり、自分で整えていける状態になること」をゴールに、患者さんの自立をサポートする。