立ちくらみが増えたのは貧血ですか?福岡市の整体師が原因と東洋医学の見立てを解説
結論から言うと、立ちくらみが増えたからといって、それがそのまま貧血を意味するわけではありません。立ちくらみの多くは、血液が重力で下半身に一瞬たまり、脳へ届く血流が追いつかないことで起こる「起立性低血圧」や、自律神経の切り替えの遅れによるものです。もちろん貧血が背景にあるケースもありますが、貧血だけを疑って様子を見ているうちに、本当の原因を見落としてしまうことも少なくありません。
要点を先に整理します。原因は何かというと、立ちくらみの背景には、血液そのものの量や質の問題(貧血)と、血圧を調整する仕組みの問題(起立性低血圧・自律神経)という、性質の異なる2つの原因が隠れています。整体でできることは何かというと、血液の成分そのものを変えることはできませんが、立ち上がる瞬間に自律神経がスムーズに切り替わるよう、身体の緊張をゆるめ、血の巡りやすい状態づくりをサポートすることです。この記事は誰向けかというと、福岡市で立ちくらみが増えて不安になっている方、病院で「貧血ではない」と言われたのに繰り返す方に向けて書いています。
立ちくらみと貧血はどう違うのですか
結論として、立ちくらみと貧血は、原因の場所がまったく違います。貧血とは、血液中のヘモグロビン濃度が下がり、全身に酸素を運ぶ力そのものが落ちている状態です。一方で立ちくらみの多くを占める起立性低血圧は、血液の量や質には問題がなく、立ち上がったときに血圧を調整する仕組みが一瞬うまく働かないことで起こります。人が横になった姿勢や座った姿勢から急に立ち上がると、およそ500〜800ミリリットルもの血液が重力で下半身に移動し、心臓へ戻る血液の量が3割ほど減ると言われています。健康な人はこの瞬間、血圧センサーが働いて血管を締め、脳への血流を保ちますが、このセンサーの反応が鈍っていたり、水分や塩分が不足していたりすると、脳への血流が一瞬途切れ、目の前が暗くなるような感覚が起こります。医学的には立ちくらみのことを「前失神」と呼びますが、これはあくまで前段階の状態で、意識を失う「失神」とは区別されます。
立ちくらみが起きる仕組みを東洋医学ではどう考えますか
結論として、東洋医学では立ちくらみを「気」と「血」を頭部まで十分に持ち上げられていない状態として見ます。気とは、体のエネルギーそのものであり、血を巡らせ、姿勢を支える力です。立ち上がるという動作は、この気の力で血を一気に頭部まで押し上げる作業であり、気の力が足りない人ほど、この瞬間にふらつきが出やすくなります。
当院では25,000人を超える方の身体を見てきた経験の中で、立ちくらみを訴える方の体質を大きく3つに分けて見ています。
1つ目は脾気虚型です。脾は東洋医学でいう消化吸収の要であると同時に、気を上へ持ち上げる「昇提作用」を担っています。この力が弱っている方は、立ち上がった瞬間だけでなく、長時間立っていても足元がふらつきやすく、食後に強い眠気やだるさを感じやすい傾向があります。
2つ目は心血虚型です。心は血を全身に送り出すポンプであると同時に、血そのものが十分に満ちていないと機能が弱まります。顔色が白っぽい、爪の色が薄い、動悸を伴いやすい、月経量が少ない、という方に多く見られるタイプで、西洋医学でいう貧血の傾向と重なりやすいのもこのタイプです。
3つ目は腎精虚型です。腎は東洋医学でいう回復力の貯金にあたる場所で、加齢や慢性的な疲労の蓄積で腎精が減ると、耳鳴りや足腰のだるさとともに立ちくらみが起こりやすくなります。朝方や、疲れが溜まった夕方に症状が出やすいのが特徴です。
立ちくらみが増える人にはどんな共通点がありますか
結論として、立ちくらみが増える方には、生活習慣に共通したパターンがあります。当院の臨床で多いのは、長時間座りっぱなしの仕事のあと急に立ち上がる方、朝食を抜く習慣がある方、水分や塩分の摂取が少ない方、夏場に汗をかいて水分が不足している方、月経量が多く血を消耗しやすい女性、慢性的な疲労が続いている方です。触診をすると、ふくらはぎの筋肉が硬く張っていることが多く、これは血液を心臓へ送り返すポンプの働きが落ちているサインでもあります。また、みぞおちのあたりが冷たく緊張している方も多く、これは消化機能を通じて気の力そのものが弱っている状態と見ています。
整体で立ちくらみにどこまでできますか
結論として、整体で血液の成分や血圧そのものを直接変えることはできません。できるのは、立ち上がる瞬間に自律神経がスムーズに切り替わりやすいよう、身体の緊張をゆるめ、血流が巡りやすい土台をつくることです。特にふくらはぎや股関節まわりの緊張をゆるめることで、血液を心臓へ送り返すポンプ機能が働きやすくなり、姿勢を変えたときの血圧の変動が穏やかになりやすいと考えています。また、みぞおちや横隔膜まわりの緊張をゆるめることで、呼吸が深くなり、自律神経の切り替えそのものが安定しやすくなるケースもあります。ただし、これらは回復しやすい身体づくりのサポートであり、貧血や重篤な疾患が背景にある場合は、まず医療機関での検査が優先されます。
福岡市で整体を選ぶときに立ちくらみでは何を見ればいいですか
結論として、立ちくらみを相談するときは、体の一部分だけでなく全身の状態を診てくれる院を選ぶことが大切です。具体的には、問診で生活習慣や月経の状況まで丁寧に聞いてくれるか、姿勢や筋肉の緊張だけでなく自律神経の観点からも説明してくれるか、そして「貧血の可能性があるなら病院での血液検査を」ときちんと受診を勧めてくれるかを見てください。整体だけで抱え込もうとせず、必要に応じて医療機関と連携する姿勢があるかどうかは、信頼できる院を見分ける一つの目安になります。
常若整骨院では立ちくらみをどう見ていますか
当院では、立ちくらみそのものだけを追いかけるのではなく、いつ、どんな場面で起こるか、そのときの体の状態はどうかを丁寧に問診しています。朝起きたときなのか、長時間座ったあとなのか、月経の時期と重なるのかによって、体質の見立ては変わってきます。そのうえで、ふくらはぎや股関節まわりの緊張をゆるめる施術、呼吸を深めるための横隔膜まわりのケア、そして体質に合わせたセルフケアの提案を組み合わせて行っています。カウンセリング・施術・セルフケアをセットで行うのは、立ちくらみが一時的な現象ではなく、生活全体の積み重ねから起こっていることが多いためです。
立ちくらみで来られる方に多いのはどんなケースですか
30代の女性で、デスクワーク中心の生活を送っている方のケースでは、月経量が多い時期に立ちくらみが増えやすいと話されていました。触診ではふくらはぎの張りと、みぞおちの冷たさが見られ、心血虚型の傾向として施術とセルフケアを提案しました。40代の男性で、営業職として立ったり座ったりを繰り返す仕事をされている方のケースでは、朝食を抜く習慣があり、脾気虚型の傾向が見られました。生活習慣の見直しとあわせて、身体の緊張をゆるめるケアを続けています。50代の女性で、更年期に差しかかり、慢性的な疲労とともに立ちくらみと耳鳴りを感じるようになった方のケースでは、腎精虚型として、回復しやすい身体づくりをサポートしています。いずれのケースも、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
立ちくらみは自宅でどうケアすればいいですか
立ち上がるときは、一呼吸置いてからゆっくり動くこと、朝食にたんぱく質を少し多めに取り入れること、水分と塩分を意識して補うこと、この3つを提案していますが、どれか1つからで十分です。すべてを完璧にやろうとすると、それ自体がストレスになり、かえって体を緊張させてしまいます。できない日があって当然です。真面目な方ほど、できなかった日に自分を責めてしまいがちですが、真面目さが悪いのではなく、その真面目さの向け先が違うだけです。まずは無理のない範囲で、できることを1つだけ続けてみてください。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
結論として、立ちくらみとともに意識を失ったことがある場合、動悸や胸の痛み、冷や汗を伴う場合、月経量が急に増えた場合や便が黒っぽい場合、高齢の方で急に立ちくらみが増えた場合は、まず医療機関を受診してください。これらは貧血や心臓・血管の疾患が隠れている可能性があるサインです。整体は医療行為を行う場所ではありません。血液検査や医学的な判断が必要な場合は、必ず医師の判断を優先し、そのうえで身体のケアやストレス管理のサポートとして整体を活用していただくのが安全な流れです。
よくあるご質問
立ちくらみが続くのは危険なサインですか?
意識を失うほど強い場合や頻度が急に増えた場合は、貧血や心臓・血管の疾患が隠れていることがあるため、早めの受診をおすすめします。単発で軽い立ちくらみであれば、水分不足や自律神経の反応によるものであることが多いです。
立ちくらみと貧血は病院の何科で調べてもらえますか?
まずは内科での血液検査が一般的です。月経量の変化が気になる場合は婦人科の受診も検討してください。
起立性低血圧は自分で確認できますか?
横になった状態と立ち上がった直後で血圧を測り、大きく差がある場合は起立性低血圧の可能性があります。気になる場合は医療機関での測定をおすすめします。
立ちくらみは何歳くらいから増えやすいですか?
思春期の成長期や、更年期にさしかかる40代から50代で増えやすい傾向がありますが、年代を問わず生活習慣の影響で起こります。
水分をたくさん摂れば立ちくらみは防げますか?
水分不足は原因の一つですが、それだけで解消するとは限りません。塩分やたんぱく質の不足、自律神経の反応の乱れなど複数の要因が重なっていることが多いです。
立ちくらみは整体だけで良くなりますか?
整体は血液の成分や血圧を直接変えるものではありません。身体の緊張をゆるめ、回復しやすい状態づくりをサポートする立場であり、貧血などが疑われる場合は医療機関との併用をおすすめします。
冷え性と立ちくらみは関係がありますか?
関係していることが多いです。手足の末端まで血が巡りにくい方は、立ち上がったときの血流の切り替えも遅れやすい傾向があります。
立ちくらみと自律神経失調症は同じものですか?
同じではありませんが、関連は深いです。自律神経の反応が乱れることで立ちくらみが起こりやすくなるケースは多く見られます。自律神経全体の乱れについては、こちらの記事でも詳しく書いています。自律神経失調症についての記事もあわせてご覧ください。
月経中に立ちくらみが増えるのはなぜですか?
月経で血を消耗することで、一時的に心血虚型に近い状態になりやすいためです。月経量が急に多くなった場合は、婦人科での確認もおすすめします。
お腹が空いているときに立ちくらみが起きやすいのはなぜですか?
空腹時は血糖値が下がり、気血ともにエネルギーが不足しやすい状態になります。朝食を抜く習慣がある方は特に注意してください。
セルフケアはどれくらい続ければ変化を感じられますか?
体質や生活習慣によって差がありますが、無理のない範囲で続けることが大切です。1つのケアを続けながら、体の変化を見ていただくことをおすすめします。
まとめ
福岡市で立ちくらみが増えて、貧血ではないかと不安になっている方へ。立ちくらみの多くは、血液の量や質の問題だけでなく、立ち上がる瞬間の血圧調整や自律神経の反応、そして気や血を頭部まで巡らせる体の力に関わっています。まずは一人で抱え込まず、強い症状や不安なサインがあれば医療機関を受診し、そのうえで身体の緊張をゆるめることから始めてみてください。当院では、カウンセリング・施術・セルフケアをセットで行いながら、回復しやすい身体づくりをサポートしています。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたかせいじ)。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人の患者さんに、のべ11万回の施術を行ってきました。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏にある常若整骨院の院長として、東洋医学と自律神経の視点から、身体のケアとストレス管理のサポートを行っています。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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