肌がかゆくなることが増えたのは季節のせいですか

結論から言うと、季節の変わり目の気温差と湿度の低下は、肌のかゆみが増える大きな要因のひとつです。ただし季節だけが原因とは限らず、自律神経の乱れや腸の調子が重なって、かゆみが強く出やすい体になっていることも多くあります。
原因は何か。肌の水分を守るバリア機能が、乾燥と気温差で弱っていることです。整体でできることは何か。血流とバリア機能を支える自律神経の働きを整えやすい身体づくりです。この記事は誰向けか。季節の変わり目にかゆみが増えて、皮膚科で「乾燥ですね」と言われたけれど納得しきれない方向けです。

肌のかゆみが増えるのは季節のせいですか

結論として、季節の影響は確かにありますが、それだけで説明がつかない方も少なくありません。気温と湿度が変わる時期は、誰の肌にも一定の負担がかかります。ただ同じ環境にいても、かゆみが強く出る人と出ない人がいます。その差を生んでいるのが、肌そのものの状態と、体を内側から支えている自律神経や腸の調子です。季節は引き金のひとつであって、すべての答えではないと捉えておくと、対策の幅が広がります。

なぜ季節の変わり目に肌がかゆくなるのですか

結論として、肌の表面を守っている角質層のバリア機能が、乾燥と気温差によって弱くなるためです。角質層には皮脂や角質細胞間脂質、天然保湿因子といった、水分を抱え込むための材料が並んでいます。空気が乾燥すると、この層から水分が奪われやすくなり、肌の表面に小さな隙間ができます。すると、かゆみを感じる神経の先端が皮膚の浅い層まで伸びてきて、わずかな刺激にも反応しやすくなります。衣服のこすれや汗が乾いていく感覚だけで、かゆいと感じてしまうのはこのためです。

もうひとつの要因が自律神経です。気温や湿度が短い期間で大きく変わる時期は、体温を調整する自律神経に負担がかかります。血管の収縮と拡張がうまく切り替わらないと、皮膚への血流が不安定になり、肌の代謝が落ちて回復が追いつきにくくなります。さらに、季節の変わり目は生活リズムも乱れやすく、睡眠不足が重なると自律神経のバランスがいっそう崩れます。その結果、腸の動きも鈍くなり、肌荒れやかゆみとして表に出てくることがあります。

東洋医学では季節性のかゆみをどう考えるのですか

結論として、東洋医学では、肌のかゆみを肺と大腸、すなわち金の働きの弱りとして見ます。肺は皮膚や毛穴を通した呼吸や体温調整に関わり、大腸とは表裏一体の関係にあります。大腸は「伝導の官」と呼ばれ、要らないものを外に出す役目を担っています。この出す力が弱ると、便や汗から出しきれなかったものが、最後の出口である皮膚に回されやすくなります。当院で25,000人の患者さんを施術してきた経験でも、季節の変わり目にかゆみを訴える方の多くに、便通の乱れや浅い呼吸が重なって見られます。

金の働きが弱る背景には、気を張り続けてきた生活があります。人に気を使いすぎる、先のことが気になって仕方ない、といった状態が続くと、衛気と呼ばれる体表を守るエネルギーが外側に張りっぱなしになり、内側が手薄になります。すると季節のわずかな変化にも反応しやすい、敏感な肌の状態になっていきます。これは体質のせいだと決めつけるのではなく、体が今どれだけ張っているかのサインとして受け止めることができます。

実際に触れてみると、かゆみが季節ごとに出やすい方は、鎖骨の下から胸にかけての皮膚が硬くなっていたり、脇の下からわきばらにかけての筋肉がこわばっていることが多くあります。呼吸をしても胸が広がりにくく、みぞおちのあたりを触れると冷たさを感じることもあります。これは長く浅い呼吸を続けてきた結果であり、皮膚だけを見ていては気づきにくい部分です。見る・触る・聞く・束ねるという流れで、体つきと部位、そして生活の中での状態を合わせて見ていくことで、かゆみの背景にある張りの原因が見えてきます。

かゆみが強い方に多いのはどんな共通点がありますか

かゆみの出方には傾向があり、当院では大きく3つのタイプに分けて見ています。

一つ目は肺脾気虚型です。もともと肌が乾燥しやすく、疲れがたまると粉をふいたようにかゆみが増えるタイプです。呼吸が浅く、胃腸も弱りやすい傾向があります。二つ目は血熱型です。かゆみとともに肌が赤くなりやすく、熱を持った感覚がある方に多いタイプです。ストレスがたまると悪化しやすく、寝つきの悪さを伴うこともあります。三つ目は脾虚湿滞型です。むくみやすく、じくじくとした湿り気のあるかゆみが出やすいタイプで、甘いものや冷たい飲み物を好む方によく見られます。

ツボを押さえる際の目安も紹介します。曲池(きょくち)は、肘を曲げたときにできるしわの外側の端にあるくぼみで、肺と大腸の働きを支える代表的なツボです。血海(けっかい)は、膝のお皿の内側から指3本分ほど上にあり、血の巡りを整えるとされています。三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしの頂点から指4本分ほど上、すねの骨の後ろぎわにあり、体の潤いを支える働きがあるとされています。強く押しすぎず、心地よい強さで温めるように触れるのが目安です。

実際にかゆみが季節ごとに出ていた方はどんな経過でしたか

40代女性・会社員の方は、毎年秋になると首やひじの内側がかゆくなり、保湿剤を増やしても追いつかない状態が続いていました。カウンセリングで、繁忙期と重なって浅い呼吸のまま一日を過ごしていることがわかり、深呼吸と身体の緊張をゆるめる施術を続けたところ、かゆみを感じる頻度が徐々に減っていきました。

30代女性・子育て中の方は、梅雨の時期になると体にじんましんのようなプツプツが出やすく、かゆくて夜中に目が覚めることが続いていました。お灸と生活のアドバイスを取り入れながら通ったところ、かゆみが引くまでの時間が短くなっていったと話されています。

50代男性・営業職の方は、季節を問わず気温差の大きい日にかゆみが出やすく、皮膚科で乾燥肌と言われても改善が実感できずにいました。触診で胸まわりの硬さと浅い呼吸が見つかり、施術と合わせて生活の見直しを重ねたところ、気温差の大きい日でもかゆみの強さが和らぐ日が増えていきました。

いずれも効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

季節性のかゆみは自宅でどうケアすればいいですか

まず入浴後はできるだけ早く保湿をすること、次に室内の湿度を50パーセント前後に保つこと、そして寝る前に深呼吸を数回して呼吸を深くすることの3つが挙げられます。とはいえ、どれか1つからで十分です。全部を完璧にこなそうとすると、それ自体が新しい緊張を生み、かえって体を張らせてしまいます。できなかった日があって当然です。真面目に取り組める方ほど、できない自分を責めてしまいがちですが、真面目さが悪いのではなく、その向け先が違うだけです。まずは一番続けやすいものを1つ選んでみてください。

病院に行くべきか整体に行くべきか迷ったらどうすればいいですか

かゆみとともに広範囲の発疹、発熱、体重減少、強い倦怠感がある場合や、市販の保湿剤やかゆみ止めで改善しない場合は、まず皮膚科や内科など医療機関の受診を優先してください。糖尿病や肝臓・腎臓の不調、甲状腺の異常が背景にあることもあり、自己判断で長引かせるのは避けたいところです。整体は医療行為ではなく、診断や薬の判断は医師にしかできません。当院では、医療機関での診断を前提としたうえで、ストレス管理と身体のケアを通じて、回復しやすい身体づくりをサポートする立場を取っています。自律神経の乱れについては、こちらの記事でも詳しく書いています。自律神経失調症についての記事。かゆみが皮膚症状として長引いている場合は、こちらの記事も参考にしてください。かゆくて眠れない夜についての記事

よくあるご質問

季節が変わるたびにかゆみが出るのは体質ですか?

体質だけとは言い切れません。肌のバリア機能と自律神経の状態が重なって、季節の変化に反応しやすくなっているケースが多くあります。生活を整えることで変化する余地は十分にあります。

保湿をしているのにかゆみが続くのはなぜですか?

保湿だけでは、内側から乱れている自律神経や腸の働きまでは整いにくいためです。表面のケアと合わせて、体の緊張をゆるめることも大切になります。

かゆくて眠れないほどのときはどうすればいいですか?

まずは皮膚科の受診を優先してください。眠れないほどの強いかゆみは、生活の質に直結するため、早めに専門家に相談することをおすすめします。

整体を受けるとかゆみは良くなりますか?

良くなると断定することはできません。整体は医療行為ではなく、ストレス管理と身体のケアを通じて、回復しやすい身体づくりをサポートするものです。かゆみが強い場合は、まず皮膚科での診断を優先してください。

東洋医学の肺や大腸とは、内臓としての肺や腸のことですか?

西洋医学の臓器そのものというより、体の働きのまとまりを指す言葉です。肺は呼吸と皮膚を含む体表の働き、大腸は不要なものを手放す働きを表しています。

子どものかゆみにも同じ考え方は当てはまりますか?

基本的な考え方は共通しますが、子どもは皮膚が薄く敏感なため、まずは小児科や皮膚科での相談を優先してください。

かゆみが出やすい季節はいつが多いですか?

秋から冬にかけての乾燥する時期と、梅雨の湿度が高い時期の両方でかゆみを訴える方が多く見られます。原因は逆でも、かゆみという結果は同じように出ることがあります。

ストレスとかゆみは関係がありますか?

関係があると考えられています。ストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、肌の血流や代謝に影響が出ることで、かゆみを感じやすくなることがあります。

かゆみを我慢して掻かないほうがいいですか?

強く掻き続けると皮膚が傷つき、かゆみがさらに強くなる悪循環に入りやすくなります。冷たいタオルで冷やすなど、掻く以外の方法を試してみてください。

何回くらい施術を受ければ変化を感じられますか?

個人差が大きく、一概には言えません。当院では毎回の状態を見ながら、無理のないペースで進めていきます。

福岡市でこうした相談はどこにすればいいですか?

福岡市早良区・西新駅から徒歩圏の常若整骨院では、カウンセリングを通じて生活背景まで含めてお話をうかがっています。

かゆみとアレルギー検査の結果が一致しないのはなぜですか?

検査で明確な原因物質が見つからない場合でも、かゆみが出ることは珍しくありません。バリア機能の低下や自律神経の乱れなど、検査だけでは映らない要因が関わっていることがあるためです。

加齢によってかゆみが増えることはありますか?

あります。年齢を重ねると皮脂の分泌量が減り、肌の水分を保つ力そのものが落ちていきます。同じケアを続けていても、若い頃より乾燥しやすくなっている場合があります。

まとめ

季節の変わり目にかゆみが増えている方へ。それは気のせいでも、体質だからと片づけてしまうものでもありません。肌のバリア機能と、その内側にある自律神経や腸の状態が重なって出ているサインです。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから始めてみてください。当院では、カウンセリング・施術・セルフケアをセットにして、季節に左右されにくい身体づくりをサポートしています。

院長プロフィール

冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年。これまで25,000人の患者さんを施術してきました。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏にある常若整骨院の院長として、東洋医学の見立てを軸に、身体のケアとストレス管理の両面からサポートを行っています。

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