手足が冷たいのは体質だから仕方ないですか?
結論から言うと、体質だけの問題ではありません。多くの場合、自律神経の乱れと血の巡りの滞りが重なって、手足の先だけが冷えやすくなっています。生まれつきだから仕方ないと諦める前に、まだ整えられる部分が残っています。
要点を3つ挙げます。原因は何か=自律神経の乱れ、筋肉量の少なさ、東洋医学でいう「腎」の力の消耗が重なって起こります。整体でできることは何か=体の緊張をゆるめ、血の巡りが良くなりやすい身体づくりをサポートします。この記事は誰向けか=手足の先だけがいつも冷たく、厚着をしても靴下を重ねても変わらない方向けです。
福岡市でも、通勤や仕事中の冷房、家事や育児での立ちっぱなしなど、日々の生活の中に手足を冷やす要因は数多くあります。まずは「体質だから」で止まっていた理由を、体の仕組みから一つずつほどいていきます。
手足の冷えは体質だから仕方ないのですか
結論として、体質という言葉で片づけてしまうと、実際は変えられる部分まで諦めることになります。「昔からこうだから」「家族もみんな冷え性だから」という言葉は、原因を探すことをやめさせてしまう言葉でもあります。福岡市の当院で25,000人の施術に関わってきた経験では、手足の冷えを訴える方の多くに、自律神経の緊張と血流の滞りという共通点が見つかります。体質は土台にすぎず、その上に生活のストレスや姿勢のクセが重なって、今の冷えの強さになっているケースがほとんどです。
手足の冷えはなぜ起こるのですか
結論として、手足が冷えるのは、体の中心を守るために血液が先端まで回されにくくなっているからです。体温はそれほど低くないのに、手足の指先だけ冷たいという状態は「末端冷え性」と呼ばれ、体が緊急事態のように血液を内臓や脳へ優先的に集めていることで起こります。
自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きです。緊張やストレスが続くと、アクセル役の交感神経が働き続け、血管が締まったままになります。すると血管が広がるタイミングを失い、末端まで血が届きにくくなります。加えて、筋肉量が少ないと血液を送り出すポンプの力そのものが弱く、女性や運動量の少ない方に冷えが多い理由のひとつになっています。室内外の温度差が激しい環境も、自律神経の切り替えを乱す要因になります。
もうひとつ見落とされやすいのが、呼吸の浅さです。緊張が続くと呼吸は自然と浅く、速くなります。呼吸が浅いと横隔膜が十分に動かず、お腹の中の血流やリンパの流れまで滞りやすくなります。手足の冷えを訴える方の多くは、みぞおちのあたりを触ると板のように硬くなっており、これは横隔膜が緊張して動きにくくなっているサインです。冷えは末端だけの現象ではなく、体の中心の緊張から始まっていることが少なくありません。
東洋医学では手足の冷えをどう考えるのですか
東洋医学では、手足の冷えを「腎」の力の消耗として見ることが多くあります。腎とは、生まれ持った体力の貯金のようなものです。この貯金が減ると、体を温める力そのものが弱くなり、末端まで熱を届ける余力がなくなります。
当院で多く見られるのは次の3つのタイプです。
腎陽虚型は、体を温めるエンジンそのものが弱っているタイプです。手足だけでなく、お腹や腰まで冷たく感じやすく、疲れやすさを伴います。気血両虚型は、巡らせる材料そのものが不足しているタイプです。立ちくらみや顔色の白さを伴うことが多くあります。気滞型は、材料はあるのに、ストレスで巡りの通り道が詰まっているタイプです。手足は冷たいのに、頭や顔はのぼせるという矛盾した状態になりやすいのが特徴です。
ツボにも触れておきます。太渓(たいけい)は、内くるぶしの一番高いところから、アキレス腱に向かって指を滑らせたくぼみにあります。腎の力を補うとされる場所です。湧泉(ゆうせん)は、足の裏で、指を曲げたときに一番へこむ土踏まずのやや上にあります。三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわにあります。血の巡りを助けるとされ、特に気血両虚型の方に向いている場所です。どちらも、お風呂上がりに軽く指の腹で押す程度で構いません。強く押しすぎる必要はありません。
常若整骨院では手足の冷えをどう見ていますか
当院では、冷えを手足だけの問題として見ません。触診では、お腹の芯や骨盤まわりの温度差、背中や肩の緊張の張り方まで確認します。手足だけ温めても、緊張の根っこであるお腹や横隔膜の硬さが残っていれば、冷えはすぐに戻ってしまうためです。カウンセリングでは、いつから冷えを感じ始めたか、どんな場面で悪化するかを丁寧に聞き取ります。そのうえで、体の緊張をゆるめるケアと、自律神経の切り替えがしやすい身体づくりをセットで行います。
福岡市は夏場のエアコンによる冷えと、冬場の底冷えの両方がある土地柄です。当院に来られる方の中にも、夏の間ずっと冷房の効いた室内で過ごし、季節が変わっても手足の冷えだけ残ってしまったという声が少なくありません。季節の変わり目こそ、体の緊張をリセットする良いタイミングになります。
実際に手足の冷えが楽になった方はどんな経過でしたか
30代男性の方は、姿勢の悪さと手先・足先の冷え、顔にできやすいニキビに悩んでいました。施術を重ねる中で姿勢が整い、手足の冷えとあわせて肌の状態も落ち着きやすくなっていきました。
40代男性の方は、睡眠が浅く疲れやすいことに加え、末端の冷えを長く抱えていました。施術を数回受けたあたりから目覚めが良くなり、手足が冷えにくくなったことを実感されました。お腹の調子も一緒に良くなったそうです。
40代女性の方は、子どもの頃からの冷え性で、手足の指先はいつも冷たく、体調が最も悪かった時期は骨まで冷たいと感じるほどでした。通われる中で頭痛薬に頼る頻度が減り、骨の冷たさも感じなくなっていきました。
これらは当院での経過の一例であり、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。3人に共通しているのは、手足の冷えだけを追いかけたのではなく、姿勢や睡眠、お腹の調子など、体全体の緊張がゆるんでいく過程で冷えも一緒に変わっていったという点です。
手足の冷えは自宅でどうケアすればいいですか
3つ挙げますが、どれか1つからで十分です。全部を完璧にやろうとする必要はありません。
ひとつ目は、首・お腹・足首という3つの「首」を冷やさないことです。ここには太い血管が通っており、冷やすと全身の血の巡りに響きます。ふたつ目は、湯船に浸かって体の芯から温めることです。シャワーだけで済ませる日が続くと、自律神経の切り替えの機会そのものが減ります。みっつ目は、寝る前に深呼吸を3回だけ行うことです。呼吸を深くすることで、緊張していた自律神経がゆるみやすくなります。
できなかった日があって当然です。真面目に3つとも守ろうとする気持ちが、かえって体を緊張させてしまうこともあります。真面目さが悪いのではなく、その真面目さの向け先を「完璧にやること」から「できた日を1つ数えること」に変えるだけで十分です。おおらかに続けられる方のほうが、結果として冷えが和らぎやすいというのが、当院で多くの方を見てきた実感です。
病院と整体、どちらに行くべきか迷ったらどうすればいいですか
次のような場合は、整体より先に医療機関を受診してください。片方の手足だけ急に冷たくなり、痛みやしびれを伴う場合。指先の色が紫色や白っぽく変色している場合。糖尿病の既往がある、または喫煙習慣がある場合は血管の病気が隠れていることがあります。しこりや強い腫れを伴う場合も同様です。整体は医療行為ではなく、診断や薬の判断を行う場所ではありません。気になる症状がある場合は、まず医師にご相談ください。当院では、医療機関でのフォローと並行しながら、体のケアで回復しやすい身体づくりをサポートする立場を取っています。
くすりと健康の情報局でも、末端冷え性の一般的な原因が解説されています。
よくあるご質問
手足の冷えは整体で良くなりますか?
冷えを直接なくすというより、体の緊張をゆるめ、血が巡りやすい身体づくりをサポートします。生活習慣の見直しと合わせて取り組むことで変化を感じやすくなります。
冷え性はずっと変わらないものなのですか?
ずっと変わらないと決まっているわけではありません。自律神経の緊張や筋肉量など、変えられる要因が重なっているケースが多くあります。
手足だけでなくお腹も冷たいのですが関係がありますか?
関係があります。お腹の芯が冷えていると、そこから先の手足まで熱が届きにくくなるため、お腹の緊張を一緒にゆるめることが大切です。
冷え性なのに顔がのぼせることがあるのはなぜですか?
ストレスによって巡りの通り道が詰まり、熱が偏って一部だけにこもっている状態です。冷えとのぼせは矛盾ではなく、同じ滞りの両面です。
何回くらい通えば変化を感じられますか?
体質や生活習慣によって個人差があります。当院では数回の施術を経て変化を実感される方が多くいらっしゃいます。
冷え性は女性に多いのはなぜですか?
筋肉量が男性より少ない傾向があることに加え、ホルモンの変動が自律神経に影響しやすいためと考えられています。
靴下を重ねても冷えが取れないのはなぜですか?
外側から温めても、自律神経の緊張やお腹の巡りの滞りという根本が残っていると、冷えがすぐに戻ってしまうためです。
東洋医学の「腎」とはどういう意味ですか?
生まれ持った体力の貯金のようなものです。この力が消耗すると、体を温める力そのものが弱くなります。
セルフケアはどのくらいの頻度でやればいいですか?
毎日でなくても構いません。できる日に1つ行うくらいの気持ちで十分です。
病院で異常なしと言われた冷え性でも相談できますか?
ご相談いただけます。検査に異常が出にくい自律神経の乱れが背景にあることも多くあります。
何歳くらいから冷え性の相談に来る方が多いですか?
20代から70代まで幅広い年代の方がいらっしゃいます。年齢を重ねてから急に強くなったという声もよく聞きます。
デスクワークで座りっぱなしだと冷えは強くなりますか?
強くなりやすいと言えます。長時間座り続けると股関節まわりの血流が滞り、足先まで血が届きにくくなります。1時間に一度、立ち上がって歩くだけでも巡りは変わりやすくなります。
冷えとむくみは関係がありますか?
関係があります。血の巡りが滞ると、水分も一緒に停滞しやすくなり、むくみを伴う冷えになりやすい傾向があります。
手足の冷えを我慢しているうちに悪化することはありますか?
生活の緊張が積み重なると、冷えを感じる範囲が広がることはあります。早い段階で体の緊張に気づき、ケアを始めることをおすすめします。
まとめ
福岡市で手足の冷えに悩んでいる方へ。体質だから仕方がないと諦める前に、自律神経の緊張やお腹の巡りという、変えられる部分に目を向けてみてください。一人で抱え込まず、まずは体の緊張をゆるめることから始めることができます。当院では、カウンセリング・施術・セルフケアをセットで、回復しやすい身体づくりをサポートしています。
院長プロフィール
冨高誠治。柔道整復師・鍼灸師。施術歴20年、25,000人を施術。福岡市早良区・西新駅から徒歩圏にある常若整骨院の院長。整体と東洋医学の見立てを軸に、自律神経の乱れによる不調のケアにあたっている。
季節ごとの体の整え方を、メールでお届けしています。よければ、どうぞ。
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