手根管症候群が繰り返す理由|注射・固定で変わらないときに整えるべき体の全体像|福岡市・常若整骨院
結論から言うと、手根管症候群が何度も再発する方には、手首だけでは解決できない体全体の消耗と血行不足が根本にあります。
- 原因は、手首の正中神経への局所的な圧迫だけでなく、首・肩・胸郭の慢性的な緊張、更年期や産後のホルモン変動による組織のむくみやすさ、そして全身の気血の不足が重なっています。
- 整体では、注射や固定器具による直接的な処置はできませんが、体全体の緊張をゆるめ、血流と自律神経の働きを整えやすい身体づくりをサポートすることができます。
- この記事は、「注射を繰り返しているが半年後にはまた出てくる」「手術を勧められているが踏み切れない」「産後や更年期から手のしびれが続いている」という方へ向けて書いています。
なぜ手根管症候群は繰り返すのか
手根管症候群が長引いたり繰り返したりする方には、体の緊張が慢性的に抜けていないケースが多くあります。
手根管とは、手首の内側にある骨と靭帯で囲まれたトンネル状の空間のことです。このトンネルを通っている正中神経が圧迫されることで、親指・人差し指・中指にかけてのしびれや痛みが起きます。特に夜間から早朝にかけて症状が強くなりやすく、「しびれで目が覚める」「朝、手がうまく動かない」という方が多くいます。進行すると、ペットボトルのふたが開けにくい、洋服のボタンがはめにくい、細かい作業がうまくできないといった影響が出てきます。
整形外科では、スプリントや固定具による安静、ステロイド注射で一時的に症状が落ち着くことが多いのですが、数ヶ月後に再びしびれが戻ってくる方が少なくありません。注射を受けて半年後に再燃、また注射してまた再燃というサイクルを繰り返している方も珍しくありません。
これは、手首の局所的な炎症を抑えても、その炎症を繰り返させている体の状態が変わっていないためです。
繰り返す手根管症候群の背景には、主に4つの問題があります。
一つ目は、正中神経の上流にある慢性的な緊張です。正中神経は首の第6・7頸椎から出て、鎖骨の下・腋の下・肘・前腕を通って手首へと至ります。これは非常に長い経路です。デスクワークやスマートフォンの長時間使用で首・肩・胸郭が慢性的に固まっていると、正中神経は手首に到達する前の上流部分でもともとすでに引っ張られた状態になっています。手根管の圧力だけを取り除いても、その上流の緊張が残っていれば、神経への負担は消えません。これが「手術をしたのに症状が残る」ケースの一因にもなっています。
二つ目は、ホルモン変動による組織のむくみやすさです。手根管症候群は女性に圧倒的に多い症状で、男性の約5倍の頻度で発症します。これにはエストロゲンというホルモンが深く関係しています。妊娠・産後・授乳期には体内の水分バランスが変化し、手根管内の滑膜がむくんで正中神経を圧迫しやすくなります。更年期にはエストロゲンが低下することで腱や滑膜が変性しやすくなり、同様に手根管内が狭くなる変化が生じます。ホルモンの変動という体質的な問題を抱えたまま局所だけを対処しても、むくみやすさの根本は変わりません。
三つ目は、末梢血流の低下です。慢性的に交感神経(体のアクセル)が優位な状態が続くと、末梢の血管が収縮して手先・指先への血流が落ちます。血流が落ちると、正中神経への酸素や栄養の供給量が減り、神経の回復力が下がります。これがしびれの長期化につながります。とりわけ夜間に症状が強くなる方は、この血流の変動が関係していることが多くあります。
四つ目は、体全体の回復力の低下です。育児・仕事・介護など、自分のケアを後回しにし続けてきた方ほど、体の修復能力そのものが落ちています。回復力が低下した状態では、少しの負担でも炎症が起きやすく、一度起きた症状が長引きやすくなります。注射や固定で症状を抑えても、回復力の低さは変わらないため、再発のサイクルが続きます。
手根管症候群を根本から変えるには、手首だけを見るのではなく、この4つの問題に体全体からアプローチすることが必要です。
手根管症候群と整体の関係
整体には、できることとできないことがあります。はっきりと区別してお伝えします。
整体では、骨折や腱の断裂を修復したり、手術が必要な状態を直接どうにかしたりすることはできません。母指球筋(親指の付け根の膨らみ)が明らかにやせてきている、感覚が大幅に低下している、神経障害が進行していると診断されているケースでは、まず整形外科・手外科専門医の診断と専門的なケアを優先してください。
整体がサポートできることは、以下の通りです。
首・肩・胸郭の慢性緊張をゆるめることで、正中神経の上流部分での圧迫を軽減します。体幹から腕全体の筋緊張が和らぐと、末梢への血流が改善しやすくなります。また、自律神経のアクセルとブレーキのバランスを整えることで、交感神経優位による末梢血管収縮を緩和し、神経への栄養供給を助けます。さらに、骨盤・体幹の緊張を整えることで、全身の気血の巡りが通りやすくなります。
整体は手術や注射の代わりにはなりません。ただ、「局所だけ対処しても変わらない」体の問題に、全身から働きかけることができます。整形外科での保存療法を続けながら、体全体から整えるサポートとして並行して活用することが、長期的に見て変化を感じやすいアプローチです。
福岡市で整体を探す人が知っておくべきこと
福岡市で手根管症候群のケアに整体を活用しようとするとき、いくつか大切な点があります。
手首だけを施術する院を選ばないことです。手根管症候群に対して手首のマッサージや手首の矯正だけで対応する院は、繰り返しの根本原因には届きません。首・肩・胸郭も含めた全身のアプローチをとっているかどうか、最初の問診や説明の内容で判断してください。
問診に時間をとっているかどうかも重要です。「産後からか」「更年期のタイミングからか」「仕事が忙しくなった時期からか」など、いつ・何をきっかけに症状が始まったかを丁寧に聞く院であれば、体質の根本から見立てようとしているサインです。初回の問診がごく短く、すぐに施術に入る場合は注意してください。
医療機関との連携について透明に話してくれる院を選ぶことも大切です。整形外科の診断を否定したり、手術を止めさせたりするような院は適切ではありません。手外科専門医の判断を尊重しながら、整体はその補完としてサポートするという立場の院を選んでください。
常若整骨院の考え方
福岡市の常若整骨院では、症状のある場所だけを診るのではなく、その方の体全体の状態と生活の流れから見立てることを大切にしています。
手根管症候群でご来院になる方に、まず必ず聞くのは「いつから、何がきっかけで始まりましたか」という一点です。産後の疲れが取れないままここまで来た方、更年期に入った頃からしびれが始まった方、デスクワークが増えて首・肩・腕に力が入り続けている方。それぞれで体の消耗のされ方が異なり、整えるべき優先順位も変わってきます。
施術では、首・肩・胸郭の緊張をゆるめながら、体幹から腕全体の気血の巡りを通すことを軸にしています。手首だけを施術するのではなく、正中神経が通る経路全体を上流から整えることで、体が自然な状態に戻りやすくなります。
施術と並行して、日常の中でのセルフケアも具体的にお伝えしています。施術の時間だけでなく、日々の習慣が体の土台を決めるためです。スマートフォンの使い方、手首の温め方、睡眠前の過ごし方、体の緊張を抜くちょっとした動作。どれも難しいことではなく、今日から取り入れられることを中心にお伝えしています。
施術歴20年、延べ25,000名を施術してきた経験の中でくり返し感じることは、手根管症候群が長引く方は、どこかで自分のケアを後回しにし続けてきた方が多いという点です。育児、家事、仕事、親の介護。一番最後に自分の体のことを考える生活が積み重なったとき、体は手先からサインを出し始めます。
東洋医学から見た手根管症候群
東洋医学では、手根管症候群を「手首だけの問題」とは捉えません。体の気血のバランスが乱れ、その結果として正中神経周囲の組織に栄養が届かなくなった状態として読みます。
腎(じん)の働きとの関係
東洋医学の「腎」とは、体の基礎エネルギーの貯金箱のことです。腎は骨や腱を養う力を持っており、腎の力が落ちると(これを腎虚と言います)腱が乾いて炎症を起こしやすくなり、組織の修復力が落ちます。更年期や加齢、長年の無理による消耗で腎の力が落ちている方に手根管症候群が多いのは、この見立てと一致します。「体の回復力の貯金が底をついてきた」状態と理解すると、わかりやすいかもしれません。
肝(かん)の働きとの関係
「肝」は、全身の筋肉や腱に血を届ける働きを主っています。肝が蓄える血が不足すると(肝血虚と言います)、正中神経の周囲にある腱や組織への栄養供給が落ちます。筋腱がしなやかさを失い、炎症を起こしやすくなり、しびれや引っかかる感じが続きます。夜間に症状が強くなる方、疲れると特にしびれがひどくなる方は、この肝血虚のパターンに当てはまることが多くあります。
脾(ひ)の働きとの関係
「脾」は、気血を生産する工場です。脾の働きが落ちると(脾気虚)、全身に気血が巡りにくくなります。脾が弱ると体内の余分な水分の流れも滞り(これを水毒と言います)、組織がむくみやすくなります。手根管内のむくみが神経圧迫を高める仕組みを考えると、脾気虚の体質は手根管症候群を繰り返しやすい体をつくりやすいことがわかります。朝に症状が最もひどく、手がパンパンに感じる、疲れると腫れる感じがするという方は、脾気虚・水毒のパターンに当てはまることが多いです。
体質タイプ別の特徴
手根管症候群には大きく3つの体質タイプがあります。
腎虚・肝血虚型は、更年期以降や中高年の方に多いタイプです。夜間・就寝中に症状が強くなり、全身に乾燥感がある、疲れると特にしびれがひどくなる方がこれに当たります。腱や神経に届く栄養と水分が不足している状態です。
脾気虚・水毒型は、産後やもともとむくみやすい体質の方に多いタイプです。朝に症状が最も強く、手首がパンパンになる、水が体をうまく流れていかない方がこれに当たります。体内の水の流れが滞っている状態です。
肝気鬱滞・気血停滞型は、ストレスや長時間のデスクワーク、精神的な緊張が続いている方に多いタイプです。緊張したときや仕事が繁忙期になると症状が強くなり、首・肩も同時に固まりやすい方です。気血の流れが詰まっている状態です。
関連するツボと場所
合谷(ごうこく)は、手の甲で親指と人差し指の間、骨の合わさるあたりのへこんだ場所にあります。手・上肢全体の気血を通すツボとして広く使われます。強く押すより、じんわりと押さえる程度が目安です。
内関(ないかん)は、手首の内側のしわから指3本ぶん上、2本の腱の間にあります。自律神経を整え、腕から手への血流を助けます。日中の緊張を和らげるのに使いやすい場所です。
三陰交(さんいんこう)は、内くるぶしの頂点から指4本ぶん上、すねの骨の後ろぎわにあります。血・気・水の全体を整えるツボで、産後や更年期の体質改善に広く使われます。
太渓(たいけい)は、内くるぶしとアキレス腱の間のへこんだ場所にあります。腎の力を補い、体の基礎エネルギーを養います。
自律神経と手根管症候群の関係
自律神経とは、体のアクセル(交感神経)とブレーキ(副交感神経)のような働きをする神経のことです。日中は交感神経が優位になって活動を支え、夜や休憩中は副交感神経が優位になって体の修復・回復を行います。
手根管症候群が長引く方の多くで、このアクセルとブレーキの切り替えがうまくできていない状態が続いています。慢性的に交感神経が優位だと、体の末梢の血管が収縮して手先・指先への血流が落ちます。血流が落ちると、正中神経への酸素や栄養の供給量が減り、神経の回復力が低下します。
また、交感神経の過緊張は首や肩・前腕の筋肉を慢性的に収縮させます。この筋肉の緊張が、正中神経の上流(首・胸郭・腋窩)での圧迫を強め、手根管への負担をさらに高めます。
夜間に症状が強くなる方が多いのは、副交感神経が優位になる夜に、日中の緊張から急な切り替えが起きるためです。体全体の緊張が変化するタイミングで、血流の変動が神経への刺激として現れます。
整体を通じて自律神経のアクセルとブレーキのバランスを整えることは、手根管症候群の症状を落ち着かせるうえで大切な土台になります。体の緊張を一段ゆるめることで、末梢血流が改善し、神経の回復が進みやすい環境ができていきます。
夏場のエアコン環境では、冷気による末梢血管の収縮が慢性的に起きやすくなります。これが正中神経周囲の血流をさらに低下させ、症状が悪化しやすくなる理由の一つです。手元・腕を冷やさない工夫が、夏の手根管症候群の悪化を防ぐうえで意外に大切なポイントです。
実際に多いケース
日々の施術の中で、手根管症候群として来院される方のパターンは大きく3つです。
一つ目は、産後のしびれが取れないまま数年が経った方です。出産後、授乳や抱っこで腕を長時間酷使しているうちにしびれが始まり、育児が一段落した後もしびれやだるさが残っているケースです。産後は東洋医学で言う腎精(体の基礎エネルギー)が大量に消耗されるため、その回復が後回しになったまま慢性化しています。「産後から3年、ずっと右手の薬指だけがしびれている」という方が来院されることもあります。
二つ目は、更年期を境にしびれが始まり、ステロイド注射を繰り返しているが半年ごとに再発するというパターンの方です。エストロゲンの低下が腱鞘や滑膜に影響しているところに、睡眠不足や慢性的な疲労が重なることで、局所の炎症が定期的に再燃します。「また注射の時期が来た」という感覚でいた方が、体全体のアプローチを試すためにご来院になります。
三つ目は、デスクワークが増えた時期と重なって、首・肩・手首の症状が同時に出てきた方です。仕事が忙しくなってパソコン作業が1日8〜10時間になり、気づいたら夜にしびれで目が覚めるという状態になっています。首から腕全体の緊張が抜けていないため、手根管だけでなく正中神経の経路全体に負担がかかっています。
3人の事例
いずれの事例も、効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。
Aさん(40代・会社員・産後から続く右手のしびれ)
第二子の出産後から右手のしびれが始まり、3年が経過していました。整形外科でのスプリント固定とビタミンB12の服薬で小康状態を保っていましたが、仕事の繁忙期になると決まって再発していました。「仕事が忙しい時期だけ悪化する」というパターンがはっきりしていました。
来院時の問診と状態確認で、首と肩が慢性的に緊張していること、夜になっても肩の力が抜けない状態が続いていることがわかりました。施術では首・肩・胸郭の緊張を整えながら、体幹への気血の巡りを通すことを中心に継続しました。数回の施術を経て、繁忙期でも夜間のしびれが出る頻度が変わってきたとのことでした。しびれが完全になくなったわけではありませんが、「気になって目が覚めることが減った」「朝の手の動かしにくさが以前より短くなった」という変化がありました。効果には個人差があります。
Bさん(50代・パート勤務・更年期からの両手しびれ・注射繰り返し)
47歳ごろから両手の親指と中指を中心にしびれが出始め、手外科専門医から「更年期に伴う手根管症候群」との診断を受けていました。ステロイド注射を2回受けましたが、それぞれ半年以内に再発していました。手術は怖くて踏み切れず、注射以外で何かできることはないかというご相談でした。
東洋医学的には腎虚・肝血虚型の体質で、夜間の悪化、全体的な乾燥感、疲れるとひどくなるパターンがはっきりしていました。施術と並行して、手先を温めること・就寝前の冷たい飲食を控えること・冷房の効きすぎた環境での手先の保温、この3つを日常のケアとして続けていただきました。数ヶ月のサポートを経て、夜中に目が覚めることが減り、「朝の手の動かしにくさがなくなる時間が早くなった」という変化がありました。効果には個人差があります。
Cさん(30代・IT職・長期のデスクワーク型しびれ)
30代前半から右手のしびれと手首の重だるさが続いており、複数の整体・整骨院をまわってきました。「どこでも手首だけをほぐしておしまいで、翌日には戻る」とおっしゃっていました。整形外科では「手根管症候群の疑い。サポーターで様子を見て」と言われていました。
来院時の確認で、首・肩・鎖骨下の筋肉が非常に固く、腕全体の気血の巡りが落ちている状態でした。手首の施術ではなく、首から胸郭・腕全体の緊張を整えるアプローチをとりました。施術後に「腕全体が軽くなった感じ」という感覚を得られることが続き、継続する中で夜のしびれが以前より落ち着いてきました。「手首を押さえるより、首から整えた方が体の感覚が変わる」とおっしゃっていました。効果には個人差があります。
自宅でできるセルフケア
手根管症候群の方が自宅でできることは、大きく4点です。いずれも無理なく続けられることを選んでいます。
一つ目は、手首と腕全体を冷やさないことです。夜寝る前に、手首から肘にかけてゆっくりお湯で温めるか、蒸しタオルをあてます。末梢血流を改善し、神経への栄養供給を助けます。夏場のエアコン環境では、長袖を一枚重ねるか、ひじ掛けカバーを使うなどして手先の冷えを防いでください。手首のひんやり感は正中神経の回復の妨げになります。
二つ目は、1時間に一度、首と肩の緊張をゆるめることです。座ったまま首をゆっくり左右に傾けて10秒ずつ静止する、肩を前から後ろへゆっくり大きく回す。これだけでも、慢性的な首・肩の緊張は少しずつ変わります。力ずくで動かすのではなく、ゆっくり・ゆったりした動きで行ってください。
三つ目は、就寝前にスマートフォンを置くことです。寝る30分前のスマートフォン操作は、指・手首の緊張を高めるだけでなく、交感神経を刺激して睡眠の質を下げます。睡眠が浅いと体の修復が進まず、翌朝のしびれが悪化しやすくなります。就寝30分前はスマートフォンを手の届かない場所に置く習慣が、体の回復の土台をつくります。
四つ目は、症状が出るたびに不安になりすぎないことです。「また出た。どんどんひどくなるかもしれない」と毎回強く不安になることは、交感神経をさらに緊張させます。「今日は出ているな」と一度観察して、できる範囲のケアをして休む。それだけで体の緊張のトーンが変わります。体が安心すると、回復しやすい環境が整っていきます。
医療機関との連携について
手根管症候群で次のような状態がある場合は、まず整形外科・手外科専門医を受診してください。
親指の付け根の筋肉(母指球筋)がやせてきた・へこんできた場合は、神経障害が進行しているサインです。この段階では整体よりも先に専門医の診断と専門的な処置を優先してください。
強い麻痺・急速な感覚の低下・物をうまく持てなくなるなどの急速な悪化がある場合も、受診を先にしてください。整体はあくまでも補完的なサポートであり、進行性の神経障害には外科的な対処が必要です。
また、しびれや痛みが強く、痛み止めの薬も効かない状態が続いている場合は、まず診断を受けて症状の程度を確認してから整体を利用するかどうか判断してください。
整体は、医療機関での診断・処置と並行して活用するものです。手術を受けた後の体全体の回復を目的として整体を活用するケースもあります。医療と整体は対立するものではなく、それぞれの役割があります。診断・薬の判断は必ず医師に相談してください。
よくある質問
Q. 手根管症候群は整体で楽になりますか?
整体で手根管症候群そのものを直接どうにかすることはできませんが、体全体の緊張をゆるめ、血流と自律神経のバランスを整えることで、日常の中のしびれが落ち着いてくるケースがあります。個人差があるため、まず整形外科での診断を受けたうえで、保存療法と並行して活用することが基本的な考え方です。
Q. ステロイド注射と整体は同時に行ってよいですか?
基本的には並行して利用できます。注射で急性の炎症を落ち着かせながら、整体で体全体の緊張を整えるという組み合わせを選ぶ方もいます。施術を受ける際は、注射を受けた日時と箇所を施術者に伝えてください。施術内容を調整して対応します。
Q. 産後のしびれはほうっておいても落ち着きますか?
産後のホルモン変動に伴うむくみが主な原因であれば、授乳が終わる時期に合わせて落ち着くケースもあります。ただし、産後の体は腎精(体の基礎エネルギー)が大量に消耗された状態にあるため、放置すると回復が遅れ、慢性化するリスクもあります。産後数ヶ月が経っても改善が見られない場合は、受診と体全体のケアを検討してください。
Q. 手術を勧められています。整体で代わりになりますか?
整体は手術の代替にはなりません。母指球筋の萎縮が進んでいる場合や神経障害が強い場合は、手術が必要な状態です。整体の役割は、手術後の体全体の回復を助けるサポート、または保存療法の期間中に体の土台を整えるサポートです。手術の判断は必ず担当医に相談してください。
Q. 更年期のしびれと手根管症候群の違いはどこで判断しますか?
更年期に手のしびれが出る原因には複数あり、頸椎症(首の変形)や胸郭出口症候群でも似た症状が出ることがあります。親指・人差し指・中指が主な場所で、夜間・早朝に悪化し、手首を折り曲げた状態を1分保つと症状が強まる(ファーレンテスト)場合は手根管症候群の可能性が高くなります。確定診断は整形外科での神経伝導速度検査(NCV)で行われます。
Q. 東洋医学では手根管症候群をどう見立てますか?
東洋医学では、腎(体の回復エネルギー)・肝(筋腱に血を届ける力)・脾(気血を生産する力)の3つの機能が低下したことで、正中神経周囲の組織が栄養不足とむくみの状態になったものとして読みます。体質によって3つのタイプ(腎虚・肝血虚型/脾気虚・水毒型/肝気鬱滞・気血停滞型)に分かれ、それぞれに合ったアプローチが変わります。
Q. 男性も手根管症候群になりますか?
なります。ただし、女性と比べて頻度は低く(約5分の1)、男性の場合は長時間の力仕事・振動工具の使用・長時間のパソコン作業が主な要因になりやすいです。ホルモン変動の影響が少ない分、局所の酷使や首・肩・体幹の慢性的な緊張が背景になるケースが多くなります。
Q. サポーターを毎日使い続けてよいですか?
急性期の固定は有効ですが、長期間サポーターに頼り続けることは、手首周囲の筋力低下を引き起こすリスクがあります。固定はあくまでも炎症が強い時期の一時的な対処として位置づけ、症状が落ち着いてきたら徐々に自分で動かすことが大切です。使用方法・期間は整形外科の指示に従ってください。
Q. 夜中にしびれで目が覚めます。どうすればよいですか?
夜間のしびれは、末梢血流の変動と自律神経の切り替えが関係していることが多いです。就寝前に手先を温めること、肩・首の力を抜く動作を習慣にすること、寝るときに腕を心臓より少し高めの位置に置くこと(タオルを腕の下に入れるなど)が、夜間症状を和らげるための手軽な方法です。
Q. 常若整骨院ではどのような施術を行いますか?
まず、問診で体の状態・生活習慣・症状のパターンを丁寧に把握します。施術では、首・肩・胸郭の慢性緊張を整えることを軸に、体幹から腕全体の気血の巡りを通し、末梢への血流を整えやすい環境をつくります。施術後には、その方の生活スタイルに合った具体的なセルフケアをお伝えします。体を安心させることが、回復の一歩です。
Q. 夏場に症状が悪化しやすいのはなぜですか?
夏はエアコン環境による末梢血管の慢性収縮が起きやすく、これが正中神経周囲の血流を下げます。また、冷えた体では筋肉の柔軟性も落ちるため、首・肩・前腕の緊張が強くなりやすい季節です。冷房の効きすぎた部屋では長袖を羽織り、手元を冷やさない工夫が夏の悪化防止に役立ちます。
Q. 整形外科では「様子を見ましょう」と言われましたが、整体を受けてもよいですか?
整形外科で「手術が必要な段階ではない、保存療法で様子を見て」という判断であれば、体全体の状態を整えることを目的として整体を並行して活用していただくことができます。ただし、症状が急速に悪化している場合や、強い痛みが続く場合は整形外科に再度相談することを優先してください。施術を受ける際は、整形外科での診断内容を施術者に伝えてください。
Q. しびれが出やすい姿勢や動作はありますか?
手首を手のひら側に強く曲げた状態(掌屈位)を長く保つと、手根管内の圧力が上がりやすくなります。スマートフォンの長時間使用、キーボード操作での手首の浮かせた状態、うつ伏せで手に頬をのせて眠る姿勢なども影響します。意識してみると、日常のどこかにこうした動作が混じっていることがあります。症状を把握するために、どの動作や時間帯に出やすいかを一度メモしておくと、施術者への情報提供にも役立ちます。
まとめ
福岡市で手根管症候群のしびれに悩んでいる方へ、特に「注射を繰り返しているがまた出てきた」「手術を勧められているが踏み切れない」「産後・更年期からずっとしびれが続いている」という方へ。
手根管症候群が繰り返す背景には、手首だけでは読み解けない体全体の問題があります。首・肩・胸郭の慢性緊張、更年期・産後のホルモン変動による組織のむくみやすさ、自律神経のアクセルとブレーキのバランスの乱れ、そして全身の気血の消耗。どれも、体全体を整えることなしには変わりにくい問題です。
整体は手術や注射に代わるものではありませんが、局所だけの対処では届かない部分を、体の全体から整えるサポートができます。医療機関での診断を受けながら、体の土台を整えることを並行して行うことで、体が回復しやすい状態に近づいていきます。
一人で抱え込まず、まず体の緊張をゆるめるところから始めていただければと思います。
院長プロフィール
冨高誠治(とみたか せいじ)
福岡市 常若整骨院 院長
施術歴20年 / 延べ25,000名を施術
整体・東洋医学・気功を軸に、慢性症状・自律神経の不調・メンタルとからだの両面から整えるアプローチを行っています。体の症状は生き方の結果であるという考えのもと、症状の場所だけでなく、その方の体質・生活習慣・心の状態から根本を見立てる施術を続けています。
福岡市でのお問い合わせ・カウンセリングは、院へお気軽にご相談ください。











