Google口コミが0件の院が最初にやることは、頼む前に「過去の声を探す」ことです

診察室の隅で、自分の院の名前をスマホで検索してみる。出てくるのは住所と営業時間、そして口コミの欄に「0件」の表示。

数年やってきて、何人も診てきた。喜んでもらえた場面も思い出せる。それなのに、外から見た院には、その証拠がひとつもない。

この場面に心当たりがある先生に、この記事を書きます。口コミ0件は、技術の評価ではありません。まだ「集める順番」が始まっていないだけです。この記事は、0件から最初の10件までに絞って書きます。口コミ全般の頼み方は、口コミが増えない整体院の共通点で書いたので、そちらも合わせて読んでみてください。

口コミが0件の院は、何から手を付ければいいのでしょうか

最初にやるのは、新しく頼むことではなく、過去にもらった声を探すことです。

私がセミナーで話を聞いた柔道整復師の先生は、Googleの口コミが0件でした。ところが、その先生は過去に、患者さんから手書きの声を何回かもらっていました。ただ「どこにあるか分からない」と言うのです。

これは珍しい話ではありません。感謝の言葉は、もらった瞬間はうれしくて、そのあと引き出しやカルテ挟みのどこかに入ったまま忘れられます。

0件だと思っていた院に、実は声が眠っていることがあります。最初の1件を探しに行く前に、まず手元を探してください。

眠っている声は、どこを探せば出てきますか

探す場所は、受付まわり、カルテの間、スマホのメッセージ、名刺入れの裏の4か所から始めます。

手書きのメモやハガキは、受付の引き出しやカルテの裏に挟まっていることが多いです。LINEや院のメールにも、「ありがとうございました、楽になりました」という一文が残っていることがあります。

見つかったら、日付と、書いてくれた方の呼び方(イニシャルや年代でかまいません)を控えてください。ここで大事なのは、原文を変えないことです。短くても、言葉づかいが丁寧でなくても、そのまま残します。

使うときは、必ず書いてくれた方に一声かけて、載せてよいか確認します。確認が取れないものは、院の中で自分が見返すだけにとどめます。

新しく頼むなら、最初の10人を誰にすればいいのでしょうか

最初の10人は、「楽になった」とご本人の口から出た方に絞ります。

全員に頼む必要はありません。むしろ、最初は絞ったほうがうまくいきます。

選ぶ基準は一つです。ここ最近の施術の終わりに、患者さん自身が「軽くなりました」「眠れました」と口にした方です。自分から変化を言葉にした方は、書くことへの抵抗が小さくなります。

反対に、まだ途中の方、変化がはっきりしない方には、今は頼みません。頼む側の気持ちが重くなり、続かなくなるからです。

名簿を作る必要はありません。次の1週間で、施術後に変化を口にした方を、頭の中で数えるだけで始められます。

頼むとき、Googleだけにしてはいけないのはなぜですか

Googleの口コミは、書くまでの手間が大きく、その場で諦める人が多いからです。

アカウントにログインし、星を選び、文章を打つ。スマホに慣れていない方は、ここで離れます。年配の患者さんが多い院ほど、この壁は高くなります。

セミナーの面談で、先生にはこう伝えました。Googleがだめなら、紙の手書きでもらってください。二段構えです。

Googleは、院を探している人が最初に見る場所です。手書きは、ホームページや案内のページにそのまま貼れる、顔の見える声になります。順位には直接つながらなくても、初めて来る方が「ここなら大丈夫かな」と思う材料になります。

両方を同じ温度で頼む必要はありません。「Googleに書いていただけたらうれしいです。難しければ、この紙に一言だけでも」と、入口を二つ用意するだけです。

頼むのは何回までにすればいいのでしょうか

頼むのは2回までにします。2回頼んで反応がなければ、そこで止めます。

無理に催促しなくて大丈夫です。反応がないのは、断られたのではなく、日常の忙しさに埋もれただけの場合がほとんどです。それでも、3回、4回と重ねると、頼む側も頼まれる側も重くなります。

2回までと決めておくと、先生の気持ちが楽になります。1回目で書いてもらえなかったときに、「もう一度だけ、軽く聞いてみよう」と思えるからです。

回数を決めることは、押しつけない姿勢を自分に約束することでもあります。

最初の1人に頼む場面は、どう組み立てればいいのでしょうか

施術の終わりに、変化を一言で言ってもらい、その言葉を残してよいかを聞く流れで頼みます。

ベッドから身体を起こした患者さんが、肩をゆっくり回して「あ、軽いです」と言う。その瞬間が頼みどきです。先生は手を止めて、まず聞きます。

「どのあたりが、いちばん違いますか」

返ってきた言葉を、先生が復唱します。「首の付け根が軽い、ですね」。ここで間を置いてから、頼みます。

「今の言葉、紙に一言だけ残していただけませんか。Googleに書いていただけるなら、それもうれしいです」

断られても、気まずくなりません。頼んだのは評価ではなく、その方の言葉だからです。書いてもらえなければ、次回の来院のときに1回だけ、軽く聞き直します。これが2回目で、そこで止めます。

先生の頭の中では、「迷惑かな」という気持ちが動きます。その気持ちが出てきたら、頼む相手を「自分から変化を口にした方」に絞っているかを、もう一度確認してください。絞れていれば、頼むことは押し売りではなく、記録を残すお手伝いになります。

10件集まると、院の外からはどう見えるのでしょうか

10件あると、初めて来る方に「ほかの人も通っている」と伝わる最低限の厚みになります。

0件の院と、10件ある院では、同じ技術でも選ばれ方が変わります。患者さんは、技術の細かな違いを見分けられません。その代わりに、証拠が集まっているかを見ています。

だから、順番は「技術を磨いてから集める」ではなく、「集めながら磨く」です。声が増えるほど、先生自身も、自分の施術がどこで役に立っているかが見えてきます。

集まった声は、そのまま次の発信の材料にもなります。患者さんが自分の言葉で書いた「眠れるようになりました」の一文は、先生が書くどんな説明文より強い言葉になります。

10件を集める間、先生はどんな気持ちで続ければいいのでしょうか

1週間に1人か2人で十分だと決めて、数が増えない週があっても気にしないことです。

0件の状態が長いと、焦りが出ます。早く増やしたくて、全員に頼みたくなります。でも、焦って頼んだ声は、先生にも患者さんにも重く残ります。

私が大事にしているのは、順番です。眠っている声を探す、変化を口にした方に頼む、2回で止める。この3つを守っていれば、10件は自然に近づいてきます。数字より、頼み方が毎回同じ形になっているかを見てください。

声が集まったら、どこに載せればいいのでしょうか

載せる場所は、Google、ホームページ、院内の掲示の3つに分けます。

Googleに書いてもらったものはそのまま公開されます。手書きの声は、了承を得たうえでホームページやランディングページに貼ります。院内には、待合の壁や受付に、手書きの原本の写真を飾る方法もあります。

どれも、内容を飾って書き直さないことが条件です。誇張した瞬間に、声の価値が落ちます。楽になった理由や、病気が良くなったかのような言い方は、先生の側から足さないでください。

口コミを頼む前に、先生が確認しておくことは何でしょうか

頼む前に、自分の施術が「頼んでよい状態」にあるかを確認します。

見るのは次の3つです。

1つ目は、患者さんがその日の変化を言葉にできているか。施術の終わりに「さっきと比べて、どこがいちばん違いますか」と聞いて、返ってくるかどうかを見てください。

2つ目は、頼み方が評価の依頼になっていないか。「星を5つお願いします」ではなく、「今おっしゃった言葉を、そのまま残していただけませんか」にします。

3つ目は、頼んだあとの動きが決まっているか。2回までと、載せる場所を決めておくことです。

この3つが決まっていれば、口コミ0件の院でも、最初の1件は動き出します。

よくある質問

口コミが0件だと、集客に不利になりますか?

不利になる場面はあります。院を探している方は、技術より先に、ほかの人の声があるかを見るからです。ただし、0件は伸びしろでもあります。最初の10件を集める流れを作るだけで、見え方は変わります。

手書きの声を載せるとき、名前は必要ですか?

名前は必要ありません。イニシャルや「40代女性」のような書き方で十分です。ご本人に載せてよいか確認し、了承を得てから使ってください。

昔もらった手書きの声を使っても大丈夫ですか?

使えます。ただし、ご本人に一声かけて、載せてよいかを確認してください。連絡が取れない場合は、院の中で見返すだけにとどめるのが安心です。

年配の患者さんが多くて、Googleに書いてもらえません。どうすればいいですか?

紙の手書きにしてください。一言でかまいません。口で話してくれた言葉を、ご本人の前で書き留めて、読み上げて確認する方法もあります。

頼むのは何人くらいまでにすればいいですか?

最初の10件を目安にします。1週間に1人か2人、施術のあとに変化を口にした方に頼むペースで足りますので、無理のない範囲で続けてください。

2回頼んでも返事がない患者さんには、どうすればいいですか?

そこで止めます。追いかけないことが、その方との関係を守ります。あとからふと書いてくれることもあるので、扉は開けたままにしておけば十分です。

悪い口コミが付かないか心配です。

心配になるのは自然なことです。ただ、声を頼む相手を、変化を自分から口にした方に絞れば、可能性は小さくなります。付いてしまった場合は、感情的にならず、事実だけを淡々と返してください。

口コミで病気が良くなったと書かれてしまったら、どうすればいいですか?

そのまま載せず、ご本人に表現の修正をお願いするか、載せないでおきます。院として、効果を保証するような言い方は避けてください。

口コミをお願いする文章の例はありますか?

「今おっしゃってくださった言葉を、そのまま残していただけませんか。同じように悩んでいる方の助けになります。難しければ、この紙に一言だけでも」が基本の形です。

現場で使っている資料を、症状別の見立て辞典、患者さんへの説明の設計図、内臓疲労と体質のチェック表、口コミのお願い文なども含めて全部で17本、まとめて渡しています。公式LINEからご案内しています。

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この記事は施術者向けに書いたものです。体の症状でお困りの方は、まず医療機関を受診してください。

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