手汗・疲労・肩がガチガチ…過緊張をゆるめる方法

ブログ著者

冨高 誠治

冨高 誠治

柔道整復師、はり・きゅう師、自律神経整体

冨高 明子

冨高 明子

カウンセラー


常若整骨院に来院される方に最も多いお悩みは、自律神経系の症状です。

めまい、耳鳴り、頭痛、疲労感が抜けない、体温調整ができないなど、細かいお悩みはさまざまですが、すべての始まりは過剰な精神的・肉体的ストレスによる緊張状態です。

緊張状態があまりに長く続いていると<過緊張>とでもいうべきロック状態になってしまい、休息モードに入れなくなってしまいます。

この<過緊張>状態に特有の症状が、手汗・肩に力が入ってしまって抜けない・すぐに疲れるといったものです。

 

過緊張とは

過緊張とは、精神的・肉体的に緊張した状態が長く続くことにより、緊張スイッチが入りっぱなしでロックされた状態になってしまうことです。

緊張状態が続くということは、身体にとっては常に危険に際して構え続けているということ。

リラックスしては迫りくる危機に対応できないかもしれませんから、休むべきタイミング(一人の時間、夜など)になっても神経をゆるめることができなくなります。

 

自律神経は、緊張や活動をつかさどる交感神経と、リラックスや休息をつかさどる副交感神経がバランスよく働くことで生命活動を維持しています。

緊張が続くと交感神経ばかりが働いてしまい、多汗、不眠、動悸、筋肉がガチガチ、勝手に力が入る、イライラする、パニック症状が出るなどの症状があらわれます。

緊張している状態が当たり前=過緊張状態になると、とくに手汗・肩首が勝手に上がったり固まる・疲れやすいといったことに悩まされやすくなります。

 

過緊張を招く要因

緊張しやすい方というのは決して少なくありません。さまざまな原因で精神的・肉体的なストレスが多い環境にいると、交感神経=緊張スイッチが入りやすくなります。

けれど、緊張しやすさが行き過ぎて過緊張のレベルになっている方は要注意。緊張状態が当たり前になっていて、自力ではゆるめられなくなっていたり、緊張していることに気づけなくなっていることが多いのです。

 

①頑張り過ぎて気が休まる時間がない

緊張状態をまねく最大の要因が頑張り過ぎです。

「もっとやらなくちゃ」

「私ががんばらなくちゃ」

という姿勢そのものが悪いわけではありませんが、朝から晩までこのマインドで過ごしていては、交感神経の働き過ぎになってしまいます。

何もかも自分が背負おうとすればするほど、身体はガチガチになっていきます。

 

自律神経は交感神経と副交感神経がバランスよくはたらくことで心身を健全に動かします。

頑張る=交感神経がはたらく

休む=副交感神経がはたらく

というメリハリをつけることが、過緊張をほどくためにとても大切です。

 

ちなみに。

物理的に忙しくなくても、頭の中でアレコレとやらないといけないこと・イヤなことを考えているのは、頑張り過ぎている状態です。

夜9時以降はやるべきことやイヤなことは考えない・瞑想する時間を作る・好きなことに打ち込むなど、頭を休める時間を作りましょう。

 

②頭の中でストレスをリプレイしがち

①の文末でも書きましたが、頭の中でイヤなこと・やらなければいけないことなどを考えていると、たとえベッドでゆっくり過ごしていたとしても休まることができません。

 

頭の中で作り出しているストレスは、自分次第で変えることもできます。

例えば、Aさんに何かイヤなことを言われてストレスを受けたとします。

Aさんがあなたに与えたストレスダメージは50ポイント。けれど、もしあなたが頭の中でAさんに言われてイヤだったことを10回思い出したら、あなたは自分自身に500のストレスを与えたことになります。

わざわざ自分にダメージを与えて体調を悪くしていると考えると、ちょっとバカバカしいですよね。

イヤなことや仕事のことを考えそうになったら、好きなもののことを考えたり、歌でも口ずさんで無理やり頭を切り替えましょう。次の食事は何を食べようか、と考えるのもオススメです。

 

③緊張しやすい食事をしている

緊張しやすい食べ物、自律神経のはたらきを乱しやすい食生活をしていると、過緊張になりやすい身体になってしまいます。

 

■コーヒー、紅茶、エナジードリンクなどカフェインを含む飲み物の飲み過ぎ

■ジュース、甘いコーヒーや紅茶、お菓子、砂糖、人工甘味料などの甘い物の食べ過ぎ

■パン、パスタ、うどん、ラーメン、ピザなど小麦粉ものの食べ過ぎ

■スーパーなどのお惣菜・コンビニご飯・外食・インスタント食品など食品添加物の多い食事が続く

■牛乳(カフェオレやミルクティ含む)、ヨーグルトなど乳製品の常食

■頭痛薬や風邪薬などをよく飲む

■極端に栄養の偏った食事(菜食・糖質制限など)

 

人それぞれに体質がありますが、こういった食事が続くと内臓が疲労しやすくなり、内臓を動かしている自律神経が乱れて緊張しやすくなります。

また、疲労した内臓の周囲にある筋肉も硬くなるため、背中や腰の痛みにも葉山されやすくなります。

 

過緊張をほどくのは、自力だけでは難しい

常若整骨院では、

「体調を崩した原因は今までの生活の中にある。だからストレス・考えグセ・食生活などを整えるセルフケアが最も大切」

と考えています。

ですから、こういった記事で症状とセルフケアをまとめてお伝えしてきました。

 

しかし過緊張に関しては、セルフケアのみで整えるのは難しいことが多いというのが実感です。

緊張しやすいというレベルであればセルフケアだけでもかなり効果がありますが、過緊張というのは自分で緊張スイッチを切れなくなってしまった状態です。

時には

「肩が勝手に上がってしまって、自力で下せません」とおっしゃる方。

肩も首もガチガチだし疲れやすく、明らかにストレスにさらされている方の身体状態なのに「ストレスはないと思います」「原因が思い当たりません」と心をマヒさせてしまっている方もいらっしゃいます。

こうなってしまうと、なかなか自力では原因に手が届きません。

 

そういう時は、整体や鍼灸など、心と身体を包括的にみてくれるプロにお手伝いをお願いをしてみてください。

施術とセルフケアの同時進行で、過緊張をゆるめていくことができます。

 

過緊張をほどいて身軽な心身へ♪

緊張状態があまりに長く続きすぎて、緊張スイッチが入りっぱなしになってしまう過緊張。

自律神経のうち交感神経が働きっぱなし=過緊張になると、手汗・首肩が勝手にこわばって力を抜くことができない・すぐ疲れるといった症状が出やすくなります。

過緊張は、頑張りすぎて休めない・頭の中でストレスを追いかけがち・緊張をひどくする食生活などが重なることによって起こってきます。

こういった生活を整えることが欠かせませんが、過緊張は自力でスイッチを切れない状態ですから、整体や鍼灸などプロの手を借りることも大切な手段です。

心身をゆるめて、のびのび身軽な毎日を取り戻しませんか?