変形性膝関節症が長引く本当の理由|福岡市で整体を活用して自律神経と体質を整える

結論から言うと、変形性膝関節症で長年痛みが続いている方には、膝の軟骨の状態だけでなく、体全体の慢性緊張と「痛みを感じるセンサーの過敏化」が深く関わっています。

この記事の要点は三つです。原因は、軟骨の摩耗に加えて神経の過敏化(中枢性感作)と全身の気と血の滞りが複合していること。整体でできることは、体の慢性緊張をゆるめ、自律神経の働きを整えやすい状態をつくるサポートであること。そしてこの記事は、「手術を勧められたが迷っている」「注射を繰り返しているが根本が変わらない」「長年の膝の痛みでどこに行っても変わらなかった」という方に向けて書いています。

なぜ変形性膝関節症は長引くのか

変形性膝関節症が長引く方には、体の緊張が抜けていないケースが多くあります。

日本国内で変形性膝関節症の自覚症状がある方は約1,000万人、潜在的な患者数は約3,000万人と推定されています。女性に4倍以上多く、特に閉経後の女性や、長年の立ち仕事・肥満・遺伝的な要因が重なる方に多く見られます。

ほとんどの方が「軟骨がすり減っているから痛い」と思っています。確かにそれは一面の事実です。しかし、ここで一つの重要な問いがあります。膝のレントゲンで変形が似たような程度なのに、ほとんど痛みを感じない人と、日常生活がままならないほど痛む人がいるのはなぜでしょうか。

答えは「痛みのセンサー」の違いにあります。

慢性的な炎症が続くと、末梢の痛み知覚神経が増殖し、感度が上がります。さらに長期化すると「中枢性感作」と呼ばれる状態になります。脳と脊髄の中枢神経が痛みに過敏になり、本来なら痛くない程度の刺激でも「痛い」と感じるようになる状態です。

これが変形性膝関節症で「軟骨の状態が変わっていないのに痛みが悪化する」「いくら注射をしても長持ちしない」「良い日と悪い日の差が激しい」という現象の背景にあります。

そしてこの神経の過敏化を促進するのが、全身の慢性緊張と自律神経の疲弊です。ストレス、睡眠不足、冷え、感情の抑圧、長年の疲れの蓄積。これらが重なると、体のアクセルとブレーキである交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、体が慢性的に「戦闘モード」を続けます。戦闘モードの体は血管を収縮させ、筋肉を緊張させ続けます。膝周辺への血流が落ちると、痛みのセンサーはさらに過敏になります。

薬で炎症を抑え、注射で一時的に痛みを和らげることはできます。しかしこの「体全体の緊張と神経の過敏化」に働きかけなければ、根本は変わらないまま時間だけが過ぎていくことになります。

変形性膝関節症と整体の関係

整体は、軟骨を再生させたり、変形を元に戻したりすることはできません。これは正直に申し上げます。

整体でできることは、体の慢性緊張をゆるめ、自律神経の働きを整えやすい状態をつくるサポートです。

膝の痛みがある方の多くは、痛みをかばうために姿勢が変わり、体幹・腰・股関節・足首の緊張が長年にわたって蓄積されています。膝は体の「交差点」にあたる場所で、上半身と下半身の緊張を一手に受けます。膝だけを見ていても、全身の緊張パターンが変わらなければ、膝への負担は変わりません。

また、長年の慢性痛は「怖れ」という感情と深く関わります。「動くと痛い」「また痛くなるかも」という怖れが、無意識に筋肉をさらに緊張させ、痛みのセンサーをより過敏にします。このループは体の外から力を加えるだけでは抜けにくく、体の深い緊張をゆるめることとセットで取り組む必要があります。

整体でこの全身の緊張パターンをゆるめ、自律神経の切り替えが起きやすい土台をつくることで、膝そのものへの血流が改善し、痛みのセンサーが過敏でなくなってくるケースがあります。

福岡市で整体を探す方が知っておくべきこと

福岡市で変形性膝関節症の相談ができる整体院を探している方に、選ぶときの視点をお伝えします。

まず確認してほしいのは、「膝だけを診るかどうか」です。変形性膝関節症の慢性化には全身の状態が関わります。腰や股関節、自律神経の状態、生活習慣まで含めて話を聞いてくれるかどうかは、重要な判断材料になります。

次に、「整体の役割を正直に伝えてくれるか」です。「確実に良くなります」「手術は必要ありません」などの断定的な言い方をする院は注意が必要です。整体は医療行為ではなく、できることとできないことがあります。その線引きを明確にしながら誠実にサポートしてくれる院を選ぶことをお勧めします。

福岡市早良区・西新駅から徒歩圏内にある常若整骨院では、カウンセリング・施術・セルフケアの三つをセットで提供しています。初回のカウンセリングで生活習慣・睡眠・ストレスの状況、長年の痛みの経緯をしっかりお聞きした上で施術に入ります。「長年整形外科に通っていたが今後どうすべきか迷っている」「手術を勧められているが、まず体質から整えたい」という方のご相談も受けています。

常若整骨院の考え方

当院では、「不調の原因は症状の場所ではなく、その奥の流れにある」という考え方を土台にしています。

変形性膝関節症で来院される方の多くは、膝の状態だけでなく、長年の疲れの蓄積、睡眠の浅さ、冷え、胃腸の弱さ、ストレスを内側に抱えてきた経緯をお持ちです。

カウンセリングでこれらをお聞きしながら、施術で体の緊張をゆるめる。そして毎日の生活の中でできるセルフケアをお伝えする。この三つが揃って初めて、体が変わりやすい状態になります。

施術そのものは、体を力で押したり引っ張ったりするものではありません。体の緊張しているところに気が通るよう、最小限の力でアプローチする方法です。施術後に「体が軽くなった」「足元が温かくなった」「目が開いた感じがする」という感想をいただくことがよくあります。

延べ25,000名の施術経験の中で感じてきたのは、長年の痛みを持つ方ほど、体の緊張を「当たり前のもの」として受け入れてしまっているということです。そのため、体の緊張がゆるんだときに初めて「こんなに楽な状態があるんだ」と驚かれることがあります。

東洋医学から見た変形性膝関節症

東洋医学では、変形性膝関節症を「腎」「肝」「脾」という三つの臓腑の消耗から読み解きます。

東洋医学における臓腑は現代医学の臓器と完全には一致しません。「腎」は体の回復力の貯金、「肝」は体と精神にしなやかさを与える血の蓄え、「脾」は食べたものを気と血に変える変換力、と考えるとわかりやすいでしょう。

東洋医学の大切な視点の一つに、「腰は腎の府(ふ)」という考えがあります。腰は腎の力を外に表す場所、という意味です。変形性膝関節症の方で腰痛も抱えている方が多いのは、腎という根本の力が落ちているからこそ、腰と膝の両方に影響が出やすいためです。膝と腰は別の問題ではなく、腎という同じ根から出た二つの症状として読む視点があります。

腎——骨と回復力の根本

東洋医学では「腎は骨を主る(つかさどる)」と考えます。骨・関節・骨髄に至るまで、腎の力が支えています。加齢とともに腎の力は自然に衰えますが、長年の過労・慢性的なストレス・恐れの感情・冷えの蓄積で、実年齢より早く腎が衰えます。

腎の感情は「恐れ・怖れ」です。「歩くのが怖い」「また転んだらどうしよう」「手術が怖い」——変形性膝関節症の方に多いこの慢性的な怖れが腎をさらに消耗させ、骨と関節の回復力を下げるという悪循環があります。

肝——筋と血の柔軟性

「肝は筋を主る」という東洋医学の考えがあります。筋肉・腱・靭帯の柔軟性を血が支えているという意味です。肝の血が不足すると筋肉が硬くなり、膝周辺のサポートが弱まります。また、肝は感情の「怒り・我慢」と関係しています。長年怒りや不満を飲み込んできた方、ストレスをため込みやすい方は、肝が消耗しやすく、筋の栄養不足からくる膝の不安定感が出やすくなります。

脾——水毒と気血の製造

脾は食べたものを消化・吸収し、気と血を作り出す変換力です。脾が弱まると水の代謝が落ちてむくみやすくなります。膝に水がたまりやすい方、膝が重だるい方は、脾虚(脾の消耗)による水毒(水の滞り)が背景にあるケースが多くあります。

また脾は「思い悩む・考えすぎる」という感情と関係します。将来への不安や「痛みが続いたらどうしよう」という慢性的な思い悩みが脾を傷め、気血の製造力を下げます。

3証タイプ別の見立て

当院の経験では、変形性膝関節症の方は以下の三つのタイプに大きく分けられます。一人の中に複数が重なることもよくあります。

腎虚型の方の特徴:階段の下りが特につらい。夜中から朝方に痛みが強くなる。腰も同時に弱さを感じる。寒い時期や冷えると痛みが増す。疲れると急に痛くなる。

肝血虚型の方の特徴:膝の外側や裏側に張る感じがある。夕方から夜にかけて痛みが増す。目が疲れやすく、筋肉全体が硬い。イライラや感情の抑圧が長期間続いている。

脾虚型の方の特徴:膝がむくんだり、水がたまりやすい。雨の日や湿度が高い日に悪化する。胃腸が弱く食欲が落ちやすい。全身の重だるさが膝に出やすい。冷たいものをよく摂る習慣がある。

当院で延べ25,000名を診てきた経験では、変形性膝関節症の方の多くが腎虚を根本に持ちながら、肝血虚か脾虚のどちらかを二層目として重ねているケースが多く見られます。「腎が根本で弱り、筋が栄養不足になって硬くなり、水の代謝が落ちてむくみを生む」という三臓の連鎖が、慢性化した膝の痛みを複雑にしている実態があります。

ツボと場所の案内

「鶴頂(かくちょう)」は、膝蓋骨(お皿)の真上端の中央にあるツボです。膝のお皿の上端を親指で軽く押すと、やや凹んでいるところが目安です。もみほぐすより、温かい手でゆっくり当てるだけでも血流が促されます。

「陰陵泉(いんりょうせん)」は、すねの内側の骨の上端から指3本ぶん下あたりにあります。水毒の排泄を助けるツボとして知られており、膝のむくみが気になる方に特に活用できます。

「太渓(たいけい)」は、内くるぶしの頂点とアキレス腱の中間にある凹みのところです。腎を補うツボで、膝の長期的な回復力をサポートします。三つのツボとも、強く押しすぎず、温かい指の腹でゆっくり当てる程度がちょうどよいです。入浴後の体が温まった状態で行うと、より効果が出やすくなります。

自律神経と変形性膝関節症の関係

自律神経とは、体のアクセルとブレーキのような働きをする神経系です。交感神経(アクセル)が活発なときは心拍数が上がり、筋肉に血液が集まります。副交感神経(ブレーキ)が優位なときは体が休息・回復モードになります。

変形性膝関節症の慢性期において、自律神経は二つの経路で深く関わります。

一つ目は血流への影響です。交感神経が優位な状態が続くと、末梢の血管が収縮します。膝関節の周辺は血流が落ちやすい場所で、血行が悪くなると滑液の産生が落ち、炎症物質の除去が遅れ、痛みのセンサーがより過敏になります。

二つ目は痛みの調節系への影響です。脳には「下行性疼痛抑制系」と呼ばれる、脳から痛みを和らげる信号を送るシステムがあります。これは副交感神経が優位な状態でよく機能します。慢性的なストレスと自律神経の疲弊は、この疼痛抑制系の働きを低下させます。結果として、同じ刺激でもより強く痛みを感じやすくなります。

よく眠れた次の日は膝が楽に感じる、というご経験はないでしょうか。あるいは旅行中は痛みを忘れて歩けたのに、家に戻ったら痛くなったという方もいます。これらは自律神経と痛みの感じ方が深く連動している証拠です。

なお、変形性膝関節症に悩む方の中には、逆流性食道炎や頭痛、慢性疲労など他の不定愁訴を同時に抱えているケースも多く見られます。自律神経の疲弊が膝だけでなく体全体に影響を及ぼしている場合がほとんどです。

一つ、印象的な例を紹介します。長年の変形性膝関節症に加え、毎晩寝つきが悪く、胃の不調も抱えていた60代の女性がいました。「膝・胃・眠れないの三つが別々の問題だと思っていた」とおっしゃっていました。しかし体を診ると、腎の消耗を根本に、脾の変換力の低下と肝気の滞りという三臓の連鎖が、これら三つの症状を同時に生んでいた状態でした。体全体の緊張をゆるめる施術を続ける中で、「膝の朝の痛みと眠れなさが同時に少し楽になってきた」というお声をいただきました。三つの症状の根が一つだったため、根本が変わると複数が同時に変化してきたケースです。

実際に多いケース

延べ25,000名の施術経験の中で、変形性膝関節症の方によく見られるパターンがあります。

「ずっと家族の介護をしてきた」「仕事でずっと立ち続けてきた」——体を使い続け、自分のケアは後回しにしてきた方に多い背景です。疲れを蓄積させながらも動き続けてきた結果、腎と脾が消耗し、骨と筋肉への栄養が届きにくくなっているケースです。

「痛みへの怖れが強くなった」という方も少なくありません。「また転んだら」「また悪化したら」という思いが強くなるほど、体は無意識に硬直し、かえって膝への負担が増えます。整形外科で「もう軟骨がなくなってきた」と言われてから特に怖れが強まった、という方もいます。

「長年どこに行っても変わらなかった」という方に共通するのは、膝だけを診られてきたという経緯です。湿布・消炎剤・ヒアルロン酸注射——これらはすべて膝という局所への介入です。全身の緊張パターン、自律神経の状態、生活習慣、感情の蓄積に誰も目を向けてこなかったことが、変わらない大きな理由であることが多くあります。

3人の事例

事例1:仕事と家庭のストレスが重なっていた50代男性

製造業の立ち仕事を10年以上続けてきた50代の男性です。数年前から左膝の痛みがひどくなり、整形外科でヒアルロン酸の注射を定期的に受けていました。注射のたびに一時的には楽になるものの、2〜3週間で戻ってしまうことの繰り返しでした。

カウンセリングで話をお聞きすると、仕事のストレスが強く、睡眠も浅い状態が何年も続いていました。体の緊張をチェックすると、腰から臀部にかけての硬直が顕著で、膝は全身の緊張を受け止めている状態でした。

施術と並行して、お腹と腰を温めること、夜のスマホを減らして副交感神経が切り替わりやすくすることの二点をセルフケアとしてお伝えしました。数回の施術の後、「朝の痛みが以前より軽くなってきた」「長距離の移動が少しずつ楽になってきた」とのご報告をいただきました。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例2:育児疲れと冷えが重なっていた40代女性

二人のお子さんを育てながらパートの仕事を続けてきた40代の女性です。産後から膝の違和感があったものの、育児で自分のことは後回しにしてきました。40代に入って急に痛みが強くなり、クリニックで変形性膝関節症と診断されました。

特に雨の前日と、冷たいものをたくさん摂った翌日に痛みが強くなることが気になっていました。体を診ると、膝だけでなく全身の冷えが著しく、脾の消耗によるむくみが膝周辺にも出ていました。

お腹を温めること、冷たい飲み物を常温以上に変えること、湯船に毎日浸かることをお伝えしました。「膝のむくみが以前より落ち着いてきた」「雨の日の痛みが少し和らいできた」というお声をいただいています。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

事例3:どこに行っても変わらなかった60代女性

整形外科、整骨院、鍼灸院と10年以上通い続けてきた60代の女性です。両膝とも変形が進んでいて、主治医から人工関節置換術を勧められていましたが、手術への怖れが強く踏み切れずにいました。

「怖くて、もう歩けなくなるんじゃないかと思って」という言葉が印象的でした。その怖れ自体が体をさらに固め、痛みを強めているという状態でした。

カウンセリングで怖れを言葉にしていただき、施術で全身の慢性緊張をゆるめることを中心にアプローチしました。「体が少し軽くなった」「朝起きたときの痛みが少し落ち着いてきた」「少しずつ外出できる日が増えてきた」というお声をいただきました。手術の判断は引き続き主治医と相談していただきながら、整体は補完的なサポートとして継続中です。

効果には個人差があり、回復を保証するものではありません。

自宅でできるセルフケア

変形性膝関節症の方が自宅でできる、現実的なケアをお伝えします。

膝とお腹を冷やさない。膝を冷やすと血流が落ちて痛みのセンサーが過敏になります。特に夏のクーラーが直接あたる状態は避けましょう。就寝時は腹巻きか薄いブランケットでお腹を覆うだけでも変わります。

湯船に浸かる習慣を持つ。シャワーだけで済ませていると、全身の末梢血流が回復しにくく、自律神経のブレーキが入りにくくなります。38〜40度のお湯に15〜20分浸かることで副交感神経が優位になり、筋肉の緊張がゆるみやすくなります。

夕食後に10分だけ横になる。食後すぐ動かないことで消化器への血流が落ち着き、脾の変換力を守ります。

歩くときに「怖れを握りしめない」。痛みを怖れて足をかばうと、重心が崩れ膝への負担がさらに増えます。痛みがある日は無理に歩く距離を延ばさず、体が動きたい範囲で無理なく動くことを意識します。

寝る前に深呼吸を3回。吸う時間より吐く時間を長くします(吸って4秒、吐いて8秒が目安)。これだけで副交感神経が優位になり、就寝中の体の回復が促されます。

夜のスマホを減らす。スマホのブルーライトと情報量は交感神経を刺激し、体の修復に必要な副交感神経の時間を削ります。就寝1時間前からスマホを置くだけで、睡眠の質が変わり、翌朝の膝の状態に違いが出てくることがあります。

症状を責めない。「なんでいつまでも痛いんだろう」「もっと早く気をつけていれば」と自分を責め続けると、肝気鬱滞(肝の気の滞り)が深まり、体の緊張がさらに解けにくくなります。痛みを体からのサインとして受け取り、まず緊張をゆるめることを優先する姿勢が、回復の土台になります。

医療機関との連携について

変形性膝関節症は、整体だけで対応する疾患ではありません。医療機関との連携が重要です。

次のような症状が強い場合は、まず整形外科を受診することを強くお勧めします。急に膝が大きく腫れた、熱感がある、発熱を伴っている、膝が突然ロックして曲げられない、半月板や靭帯の損傷が疑われる、がんの既往歴がある。

人工関節置換術の判断は、整形外科の専門医と十分に話し合った上で行ってください。整体はその判断に代わるものではなく、保存療法の補完として位置づけています。

薬や注射の継続・中止は必ず主治医にご相談ください。整体と医療機関の両方を並行して活用することで、より良い状態を保ちやすくなる場合があります。

よくある質問

変形性膝関節症は整体で楽になりますか?

整体で軟骨を再生させたり、変形を元に戻したりすることはできません。ただし、体全体の慢性緊張をゆるめ、自律神経の働きを整えやすい状態をつくることで、「痛みのセンサーの過敏さ」が落ち着きやすくなり、日常生活で感じる痛みの強さや頻度が変わってくる方がいます。

軟骨はもう戻らないと言われましたが、整体に意味はありますか?

軟骨の状態と痛みの強さは必ずしも一致しません。軟骨が変わらなくても、神経の過敏化や全身の緊張パターンが変わることで、痛みの感じ方が変化するケースがあります。変形があっても日常生活の質を上げることを目標にできます。

変形性膝関節症がずっと続くのはなぜですか?

軟骨の問題だけでなく、神経の過敏化(中枢性感作)、全身の慢性緊張、自律神経の疲弊、気と血の滞りが複合的に関わっているためです。局所だけに目を向けた対応では、この全身の問題は変わりません。

変形性膝関節症が悪化するタイミングはいつですか?

天候の変化(特に気圧の低下)、長時間の同じ姿勢、冷え、睡眠不足、過労、精神的なストレスが重なったときに悪化しやすいです。これらはいずれも自律神経と血流に影響を与え、痛みのセンサーを過敏にします。

人工関節の手術を勧められています。整体で回避できますか?

整体は医療行為ではなく、手術の代替とはなりません。手術の判断は整形外科の専門医と相談してください。手術を迷っている間、体の状態を整えるためのサポートとして整体を活用される方はいます。

膝に水がたまりやすいのはなぜですか?

炎症が続くと関節内の滑液が過剰に産生されます。東洋医学的には、脾の水代謝の低下による水毒(水の滞り)が背景にあることが多く、全身の冷え・胃腸の弱さ・過労が関係します。膝だけを処置しても繰り返しやすく、体全体の水代謝を整えることが重要です。

変形性膝関節症はなぜ女性に多いのですか?

閉経後のエストロゲン低下が、膝関節を保護するコラーゲンの産生と骨密度に影響します。東洋医学的には、女性が月経・出産・育児・家事を通じて長年「腎精(回復力の根本)」と「肝血(血の蓄え)」を消耗しやすいことも関係しています。

変形性膝関節症に効果的なツボはありますか?

「鶴頂(かくちょう)」は膝蓋骨(お皿)の上端中央にあり、温かい手で当てるだけで血流が促されます。「陰陵泉(いんりょうせん)」はすねの内側の骨の上端から指3本下にあり、水毒の排泄を助けます。「太渓(たいけい)」は内くるぶしとアキレス腱の中間にある凹みのところで、腎を補い長期的な回復力をサポートします。

整体と病院の対応は並行してできますか?

はい、可能です。当院では整形外科・内科などとの並行通院を否定していません。薬・注射の継続については主治医にご相談ください。

変形性膝関節症に良い食事はありますか?

冷たいものの過剰摂取(胃腸と膝周辺の冷えを促進)、砂糖・小麦・乳製品の過剰摂取(腸内環境の乱れと全身炎症の促進)を控えることが、体質的な変化につながるケースがあります。根菜類・温かいスープ・良質なタンパク質が脾と腎の補養に役立ちます。

変形性膝関節症と自律神経はどう関係しますか?

深く関係しています。慢性的なストレスや交感神経の過活動は膝周辺の血流を低下させ、痛みのセンサーを過敏にします。また、自律神経の疲弊は脳からの「下行性疼痛抑制系」の働きを落とし、同じ刺激でもより強い痛みを感じやすくします。よく眠れた翌日に膝が楽に感じるのは、このためです。

雨の日に膝が痛くなるのはなぜですか?

気圧が下がると関節内の圧力が変化し、周囲の神経が刺激されやすくなります。また、気圧の低下は自律神経のバランスを乱しやすく、交感神経優位の状態に傾くと血管が収縮して膝周辺の血流が落ちます。体の緊張が常態化している方ほど、気象変化の影響を受けやすいです。

変形性膝関節症の痛みを根本から変えるために、最初に何をすればいいですか?

まず体の慢性緊張に気づくことです。膝の痛みをかばい続ける中で、多くの方が「この緊張が当たり前」になっています。お腹と腰を温めること、夜の深呼吸、湯船に浸かる習慣の三つから始めることで、体の副交感神経が切り替わりやすい土台ができます。この土台の上に、施術やその他のアプローチが乗ってはじめて変化が出やすくなります。

変形性膝関節症は東洋医学でどのように読みますか?

東洋医学では、「腎は骨を主る」という原則から、膝の問題は腎の力の低下から始まると読みます。加齢・過労・慢性ストレスで腎が消耗すると骨と関節の回復力が落ちます。そこに肝血の不足が加わると筋肉が硬く不安定になり、脾の衰えが重なると水毒(水の滞り)が膝に集まります。この三臓の連鎖が、変形性膝関節症を長引かせる体質の根本と読んでいます。

変形性膝関節症は何回の施術で変化が出ますか?

個人差が大きく、保証はできません。体の緊張が長年蓄積されている方は、数回施術してもすぐに大きな変化が出ないこともあります。一方で、初回の施術後から「体が温かくなった」「少し歩きやすくなった」と感じる方もいます。施術の変化は、日常生活でのセルフケアとの組み合わせで出やすくなります。

まとめ

福岡市で変形性膝関節症に悩んでいる方へ。

「もうこの膝とうまく付き合っていくしかない」と諦めかけている方に、伝えたいことがあります。

軟骨の状態が変わらなくても、痛みの感じ方は変えられます。体全体の慢性緊張をゆるめ、自律神経の切り替えが起きやすい状態をつくり、毎日の生活習慣を少しずつ整える。その積み重ねで、長年の痛みとの付き合い方が変わってくる方が少なくありません。

特に「どこに行っても変わらなかった」「膝だけを診てもらってきた」という方に、全身の状態から一緒に考える機会を持っていただければと思います。体の緊張が抜けたとき、「こんなに楽な状態があったんだ」と感じる方が多くいます。その体の感覚を取り戻すことが、痛みとの新しい向き合い方の入り口になります。

変形性膝関節症は長くつきあう疾患です。だからこそ、薬や注射だけでなく、体質という根本からの視点を持つことが、日常生活の質を守るために重要です。

病院では異常なしと言われたけれど、つらさが残っている方も、まず体の緊張をゆるめることから始めてみてください。一人で抱え込まず、カウンセリング・施術・セルフケアでサポートします。

院長プロフィール

冨高誠治(とみたか せいじ)。常若整骨院(福岡市早良区・西新駅から徒歩圏内)院長。

施術歴20年。延べ25,000名の施術経験を持つ。整体・気功・東洋医学を軸に、「不調の原因は症状の場所ではなく、その奥の流れにある」という考えのもと、カウンセリング・施術・セルフケアの三本立てで体質からのアプローチを行う。変形性膝関節症をはじめとする慢性疼痛・自律神経の不調・整形外科的な慢性症状の方を多く担当してきた。整体は医療の代替ではなく補完としての立場を明確にし、必要に応じて整形外科・内科など医療機関との連携を前提にした対応を大切にしている。